雪の多い年はイノシシに注意 上越市で3人が襲われケガ この冬の大雪で高まる危険性 《新潟》
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2月11日から12日にかけて、上越市で男女3人がイノシシに襲われてケガをする被害がありました。専門家は雪の多い年だからこそイノシシに襲われる危険が潜んでいると指摘しています。
〈イノシシに襲われた男性〉
「(足に)2回ぐらいぶつかった。今度、子イヌの方に行って追っかけてイヌは逃げ回って」
そう話すのは12日、イノシシに襲われた男性です。家の前で犬と遊んでいたところイノシシが現れ、目が合った途端、突進してきたといいます。男性は足を7針縫うケガをしました。
〈イノシシに襲われた男性〉
「逃げるので精いっぱい。逃げられないです。早くて。あっという間にもう」
現場は上越市三和区。男性が襲われたのは12日午前のことでした。その前日、11日午前にも60代の女性が1人で散歩中にイノシシに襲われ、手や足をかまれました。約15分後には2キロほど離れた場所でも60代の男性が襲われ、転倒。頭から出血したといいます。
その男性が襲われた現場では…
(リポート)
「男性がパトロールをしていたところ後ろから急に突進されたということです。現場にはイノシシの毛が残っています」
こちらの女性は11日午前、イノシシを目撃していました。
〈イノシシを目撃した人〉
「ここに来てゆっくり遊んでうちの作業場の方まで入ってみたり」
Q)冬によくあるんですか?
「ここはないです。ことしだけ。出て来たとかここらでいうのは」
12日午後にはイノシシ1頭が駆除され、13日はこの地域で目撃情報はないといいます。
現場の積雪は70センチほど。専門家はことしのように大雪の際は危険性が高まると指摘します。
〈新潟大学 箕口秀夫 名誉教授〉
「たくさん雪が積もってイノシシが普段生活している場所で十分なエサがとれなくて、雪の少ないところ、雪のない場所となると私たちが生活する場所と重複してしまうことで被害も増えているんだと思います」
また、除雪により道路のわきに積もった雪が壁のようになり、イノシシが山に戻ろうとしても迷ってしまうといいます。
〈新潟大学 箕口秀夫 名誉教授〉
「まさに迷路のなかに入り込んでしまったことで、イノシシとしては追い詰められたような状態だと思います」
12日、被害にあった男性も家の前にできた雪の壁に沿ってイノシシが現れたと話します。
〈イノシシに襲われた男性〉
「その下から上がってきてウチに訪問するみたいなかたちで。昔は来たことなかった」
雪深い地域にも生息域を広げるイノシシ。専門家は生ごみなどイノシシのエサになりそうなものは身近に置かないこと。遭遇した場合は距離をとって刺激を与えないこと。また雪の壁などイノシシから見えないところに逃げることも有効だとしています。