「鶏肉」購入額 大分市は過去2年は全国1位 2024年の調査結果は? 意外なもので全国トップに
1年間の家計の支出を調べる総務省の「家計調査」(全国52都市の2人以上の世帯が対象)の結果が7日発表されました。この調査で大分市は1世帯あたりの「鶏肉」の購入額が過去2年連続で1位でしたが、今回は驚きの結果となりました。
唐揚げやとり天で知られるように、”鶏肉王国”として有名な大分。それを証明するように、総務省が全国52の県庁所在地などを対象に行う家計調査で、大分市は過去2年連続「鶏肉」の購入額が1位でした。
7日は最新となる2024年の調査結果が発表されましたが…
――ポッポおじさんの大分からあげ大分駅店 福田高志店長
「10位なんですか?そうなんですか。えー意外ですね。ちょっとびっくりというか残念というか、なんか複雑な気持ち」
今回、大分市の年間の「鶏肉」の購入額は2万1159円(全国平均は1万9033円)。全国1位となった前回の調査では2万4141円だったため、2982円少なくなっています。その結果、1位から陥落して10位に。人気の唐揚げ店の店長も驚くまさかの大幅ダウンとなりました。
なお、「鶏肉」の購入量でも大分市は前回は1位でしたが、今回は7位と順位を下げています。
――買い物客
「大分県民としてはちょっと残念な感じ」
「大分の唐揚げが一番だと思っているので、これからも食べ続けていきたい」
残念ながら「鶏肉」は1位から陥落しましたが、今回の調査ではこんな肉が上位にランクインしました。それが「合いびき肉」。大分市の購入額は5208円で全国2位でした。
――トキハインダストリー精肉担当 甲斐崎崇さん
「『合いびき肉』は販売好調です。低単価で買いやすいのかなと思っている。産地が近く郷土料理も多い鶏肉を一生懸命、今までも販売してきたが、今後『合いびき肉』を一生懸命販売するような販促活動を行っていきたい」
トキハインダストリー春日浦フードスタジアムによりますと、物価高が続く中、最近はカレーなどにも比較的低価格な「合いびき肉」を使う家庭が多く、売り上げは好調だということです。
また、今回の調査で大分市が全国で1位となったものの1つが「弁当」です(購入額は2万6945円)。この結果には買い物客から驚きの声が聞かれました。
――買い物客
Q:大分市がお弁当の支出額1位になった
「えー!ちょっと意外な感じ」
「こんなに野菜が高い、お肉が高い、お魚が高いと、やっぱりお弁当が安くてね」
「鶏肉」では残念ながら全国トップから陥落したものの、代わりにちょっと意外なもので大分市がトップとなった今回の調査。人々の好みも時代によって変わっていくのかもしれません。
さて、この家計調査では、さまざまな項目の購入額の結果が出ています。特徴的なものをご紹介します。
まずは大分県が生産量日本一を誇る「干ししいたけ」です。しかし、前回の2023年の調査での購入額は全国3位という結果でした。
今回はというと…1位となりました。この結果について、大分県椎茸農協は「うれしいこと。引き続き、大分から消費拡大につなげていきたい」とコメントしています。
続いて、お酒の購入額を見ていきます。調査対象の全国52の都市の中で大分市の「酒類」の購入額は45位でした。大分の人はお酒はあまり飲まないのかなと思いますが、県内の特産品でもある「焼酎」だけで見ると、結果は異なります。「焼酎」の順位は4位と全国でも上位となっています。
また、こんな食べ物も上位となっています。「チョコレート」や「チョコレート菓子」がいずれも2位。「スナック菓子」は3位でした。
続いて、外食での支出額上位のジャンルを見ていきます。全国1位となったのが「ハンバーガー」でした。
また、「焼肉」への支出は2位でした。「鶏肉」は1位からは陥落したものの、大分の人たちがお肉好きであることがうかがえる順位です。
こうした家計調査の結果について、いろいろと背景を考えてみると、意外な地域性や大分特有の実情が見えてくるかもしれません。