他人に譲渡する目的で金融機関からキャッシュカードなどをだまし取った詐欺の疑いで大分県警は7日、県警の大分東警察署に所属する27歳の女性巡査を逮捕しました。

県警によりますと、詐欺の疑いで逮捕されたのは大分県国東市安岐町の警察官・安達明音容疑者（27）。大分県警大分東警察署生活安全課に所属する巡査です。

安達容疑者は2024年12月5日、他人に譲渡する目的で、スマートフォンのアプリを使い、自分名義の普通預金口座の開設を申し込み、同18日、大阪府内の金融機関からキャッシュカードなどをだまし取った疑いが持たれています。

2025年1月下旬、他の都道府県警から特殊詐欺事件に安達容疑者が開設した口座が利用されているという情報提供が県警にあり、事件が発覚しました。

安達容疑者が開設した口座には数百万円の入金が確認されていて複数人が被害に遭っているということですが、現時点で県内の被害者は確認されていないということです。

安達容疑者は警察の調べに対し、「大変申し訳なかった」という趣旨の供述をし、容疑を認めているということです。

安達容疑者は2022年6月から現在まで育児休業中でした。

キャッシュカードは特殊詐欺のグループに譲り渡したとみられ、動機のほか、金の流れなどについて調べを進めているということです。

県警の三浦一男首席監察官は「法を順守すべき警察官がこのような事件を発生させたことは誠に遺憾だ。被害者と県民の皆さんに深くお詫びする」と謝罪しました。

一方で、カメラの撮影は冒頭の概要説明のみで、報道陣の質問に答える記者会見は開きませんでした。