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山の上にポツン 白くて丸い物体は… 天気予報に欠かせない 車山気象レーダー観測所 年に1度の一般公開

2024年8月2日 20:51
山の上にポツン 白くて丸い物体は… 天気予報に欠かせない 車山気象レーダー観測所 年に1度の一般公開

4日以降は、雨が降りやすく天気が気になるところ!ということで、天気予報に欠かせないものが、信州にあるんです。

※ビーナスライン
霧ヶ峰高原を貫くビーナスライン。遠くに見えるのは、何やら、白くて丸い物体…。

空から見ると、山の上にポツンと建っています。

これは、一体?

鈴木智恵 気象予報士
「標高1925メートル。車山の山頂にやってきました。ご覧ください。この360度、大パノラマ。結構ダイレクトに風が吹きつけています。さあそしてこちらは車山気象レーダー観測所になります。建物の上に見えている白い物、直径が7メートルのドームなんですね。かなり過酷な環境になっていますので、そこからレーダー、私たちの天気予報に欠かせないレーダーを守っているということです」

普段は立ち入り禁止ですが、1日は年に1度の一般公開で、380人が訪れました。案内役は天気のスペシャリスト、長野地方気象台の職員です。

「回転しながら、向きを変えながら雨雲を観測しています」

説明を聞いた人たちが次々と見上げるのは、あのドームの中。そこにあるのは、直径4メートルのパラボラアンテナです。観測の仕組みはこうです。

発射された電波が雲にぶつかって跳ね返り、その電波をキャッチ。レーダーという電波の目を使って、どこにどのくらいの雨や雪が降っているのかを見つめています。

そこから、実際のお天気コーナーでも欠かせないレーダー画像が導き出されます。

「先ほどレーダーの解析では、午後3時半までの1時間に南木曽町の読書や田立などあちらこちらで40ミリを超えるような/レーダーの解析となっています/激しい雨が降っている格好なんですね」

今年11月で運用から丸25年となる車山気象レーダー観測所。

参加者は(埼玉から)
「1年に1回のチャンスだったのですごくラッキーで、普段から天気予報をよく見ているので、こういうふうになっているんだなってことが知れて良かったなと思いました」
子ども
「初めて見ました。レーダーの配置場所が一番高いところに来られて良かったと思います」

国内の空を網羅するため、全国20か所にレーダーがあり、このうち、最も標高が高いのが、車山です。

長野地方気象台 松沢裕次 気象情報官
「電波を遮る山がなるべく少ないなるべく高いところというところで設置させていただいています」

観測エリアは、直径400キロ。今年4月には、その守備範囲の広さをアピールするかのような画像が。

長野地方気象台 松沢裕次 気象情報官
「珍しいですね、私、記憶ないです」
「あ~すごい丸くきれいに。ちょっと焦りましたね」
「機械は異常なくて正常に動作していたんですが、何らかの電波が混信してしまったようで、一応それがちょっと一瞬出てしまったということです」「レーダーは降水短時間予報とかアメダスの代わりにもっときめ細かく観測していますので、大事な施設なので年1回、皆さんに見ていただくことが大事かなと思っています」

晴れの日も、曇りの日も、雪の日も!車山気象レーダー観測所は、24時間365日、絶えず、空を見上げています。

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