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「これからに生かしていこう」台風19号災害 千曲川の堤防決壊から5年 被災地で黙とう【長野】

2024年10月14日 18:29
「これからに生かしていこう」台風19号災害 千曲川の堤防決壊から5年 被災地で黙とう【長野】

台風19号災害で長野市の千曲川の堤防が決壊してから、13日で5年が経ちました。被災地では、犠牲になった人たちを悼み黙とうが捧げられたほか、さらなる復興に向けて歩みを進めています。

千曲川の堤防決壊現場からほど近い、長野市の長沼支所。13日には地元住民が集まり、犠牲者に黙とうを捧げました。

5年前に起きた台風19号災害。長野市では災害関連死を含めて18人が亡くなり、住宅およそ4300棟が被害を受けました。長沼地区では、新たな防災拠点の建設が計画。復興が進み、災害以前の姿を取り戻しつつありますが、人口減少など、コミュニティの維持が課題となっています。

長野市によりますと、長沼地区の人口は、災害前の2019年10月で「2318人」でしたが、今月1日時点で「1947人」と370人ほど減少しています。

長沼地区住民自治協議会 松原秀司会長
「お互いがどうやって助け合っていける地域づくりをしていくのかということを、これからの課題として取り組んでいきたいなというふうに考えています。明るく、楽しく、前向きな地域にできたらいいなというふうに思っています」

一方で、災害の記憶を風化させない動きも…。長野市の豊野地区ではきのう、台風災害の状況や、今後への思いを伝える集いが開かれました。

被災者 倉田圭司さん
「そこから見えた景色は、辺り一面に泥水が押し寄せ、変わり果ててしまったまちの姿でした。もう二度とあのようなことが起こらないでほしいと強く感じました。」

会場には、被災者などおよそ80人が集まり、当時の状況を語りました。また、地元の豊野中学校の生徒たちが、「災害を通して学んだこと」を発表。このほか、「今後自分たちができること」についても考えを伝えました。

豊野中学校 生徒会副会長 峯村遥さん
「このまちって温かいまちなんだなって思いました。自分の後輩たちも学校で話す機会があるので、その時に今日あったこととか、いろいろ話したいと思います」

生徒会長 高川美希さん
「一回経験したからこそ、たくさん学んで これからに生かしていこうっていう、前向きな気持ちです」

様々な思いを胸に迎えた、台風災害から5年の日。被災地は前を向いて歩みを進めています。

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