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【県議の妻殺害事件】今後の裁判のポイントは… 判決までに20回の証人尋問

2024年10月16日 21:15
【県議の妻殺害事件】今後の裁判のポイントは… 判決までに20回の証人尋問
画:SHINO

解説:飯島榛菜記者

16日の裁判で「議員会館と自宅を往復したかどうか」など、犯行当時の状況について明らかになったこと。

まず、今回の裁判は4つのテーマ=論点に分けて審理が進められることになります。➀被告人の所在・移動の状況 ②動機 ➂現場の状況、痕跡 ④事件前後の被告人の言動 です。

16日はこのうち➀の「被告人の所在や移動」について、つまり被告が長野市の議員会館と塩尻市の自宅を往復したかどうかということについて審理が始まりました。

■検察
検察は複数の防犯カメラにより丸山被告の車両が議員会館と自宅の間を高速道路を使用せずに移動していたことが判明していると主張。ドライブレコーダーには犯行時間帯に現場となった事務所の電気が点灯していた様子が映っていたり、午前3時ごろ、酒造会社の駐車場で立っている男性を見たとの目撃証言もあるとしています。

■弁護側の主張
弁護側は、逮捕当初と同様に、議員会館に宿泊していて、事件現場との往復はしていないと反論。被告は事件前夜の午後10時ごろまで同僚議員との食事会やその後の二次会に参加し飲酒をしていたといい、長距離を正常な状態で運転することは困難であることや防犯カメラに映っていた不審車両のナンバープレートまでは判明していないため、被告の車両であるとは言い切れないなどと主張しています。

検察によりますと今回のような直接証拠がない場合にはテーマに区切った上で総合判断する形になるのはよくあることで検察、弁護側の双方で決めたということです。

■今後、裁判はどのように進められるのか。

裁判は16日から12月23日の判決までの69日間で県内最長の裁判員裁判となります。 このうち23日間が審理に充てられる予定です。「犯人性」が争点となっているように検察側は被告が「首を絞めて殺した」ということに対して間接的な証拠を積み重ねていくことになる見通しです。17日以降も20回の証人尋問が予定されていて、テーマの内容も含めどのように殺人罪を立証していくのかが注目されます。

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