×

【大船渡山林火災】受験生にも影響 そして「車中泊」の人たちは

2025年3月3日 19:33
【大船渡山林火災】受験生にも影響 そして「車中泊」の人たちは
山林火災により学校生活にも大きな影響が出ている中、受験や卒業式を迎えようとする生徒たち。そして、避難の手段として車中泊を続ける人たちに向けた体調悪化防止の取り組みを取材しました。

3日、大船渡市内のホールに到着したスクールバス。集まったのは赤崎町にあり、休校している東朋中学校の3年生です。5日と6日に迫る県立高校入試に向けた学習会が開かれました。

東朋中学校 中渡真令 教諭
「あと少しで受験と、卒業式を迎えるので、不安な気持ちが多かろうということで」
「顔を見て安心してみんなで頑張ろうという気持ちになれるように場所を設定した」

3年生33人のほぼ全員が避難生活を送っていて、学習の環境づくりと心のケアが課題になっています。

3年生は
「家のほうの心配が大きいので、勉強してても集中できなかったり頭に入らなかったりというのはあります。」
「友達とできるっていう楽しさとか、勉強ができる環境をつくっていただいたありがたみはあります」
「不安な部分もあるんですけど、みんなで勉強できるということで落ち着く部分もあって、頑張ります」

岩手県教委は、火災の影響で入試を受験できない場合、追試験を受けられる措置をとっています。

一方、長期化が懸念される避難生活の中、避難所の駐車場などで車中泊をする人もいます。

車中泊をする男性(66)
「テントが(家族)3人だとちょっと、狭さの問題ですね」
「ちょっと気を使うとか、いびきを気にする人もいると思う」

大船渡市によりますと、2日午後6時時点で、34台の車で56人が車中泊をしています。理由は、気を使う、いびきが気になる、ペットがいるなど様々。

車中泊では足の血流が悪くなり、血のかたまりができて肺に詰まる、エコノミークラス症候群が懸念されます。

先月28日、盛岡赤十字病院の職員が駐車場を見回っていました。

病院職員
「車中泊の場合、エコノミークラス症候群って聞いたことありますか。血栓症。その予防したほうがいいと思っておすすめしているんですけど」

エコノミークラス症候群を予防するため、医療用のストッキングを配り、注意を呼びかけました。

盛岡赤十字病院 一戸克明副院長
「熊本地震のときも車中泊でエコノミークラス症候群で血栓症が起きて生命にかかわったケースもあったので、予防のために配布している」

避難生活が原因となる病気や災害関連死を防ぐ取り組みも行われています。
最終更新日:2025年3月3日 19:58
テレビ岩手のニュース