2016年の台風10号豪雨災害から8月30日で8年です。入所者9人が亡くなった岩泉町の高齢者施設の跡地に今年も祭壇が設けられ、職員などが犠牲者を追悼しました。

　祭壇が設けられたのは、岩泉町乙茂の高齢者グループホーム、「楽ん楽ん」の跡地です。

　2016年の8月30日、大船渡市付近に上陸した台風10号の影響で、岩泉町では小本川が氾濫して「楽ん楽ん」に濁流が流れ込み、入所者9人全員が亡くなりました。

　30日は、「楽ん楽ん」を運営していた社団医療法人、「緑川会」の職員などが祭壇を訪れ、犠牲者を追悼しました。

緑川会 佐藤弘明 常務理事
「亡くなった9名の方には本当に大変申し訳ないことをしてしまったなと。あとご家族の皆さまにも本当に大切な身内の方の命を尊い命をですね、奪ったことを本当に申し訳ないなという気持ちで手を合わせました」

　2016年の台風10号で、岩泉町では関連死を含め、26人が犠牲となりました。また、453棟の住宅が全壊しましたが、国の内外から寄せられた支援のおかげもあって移転事業は全て完了しています。

　これを受け、岩泉町は今年から8月30日を「災害支援感謝の日」と定め、龍泉洞の観覧料を無料としたほか、記念のキーホルダーを贈るなどして感謝を伝えました。