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【台風5号から1か月】被災地のいま 流された橋や魚が死んだ養魚場は 岩手

2024年9月12日 18:33
【台風5号から1か月】被災地のいま 流された橋や魚が死んだ養魚場は 岩手

 沿岸部を中心に深刻な大雨被害があった台風5号の襲来から12日で1か月です。
橋が流された場所や多くの魚が死んだ養魚場の今を沿岸支局の記者が取材しました。

 8月12日、異例の進路で岩手に直接上陸した台風5号。久慈市山根町の下戸鎖地区では8月1か月間の2.6倍の雨が2日で降るなど各地で記録的な雨が降りました。

 岩泉町の龍泉洞では、洞内から大量の水が溢れ、入る事が出来ない状態に。水が引いた後も、配電設備が水に浸かるなどして、およそ2週間営業できない状態が続きました。現在は設備の復旧も終わり、再び多くの観光客が訪れています。

大阪からの観光客 2人
「雨で大丈夫かなと思っとったんですよ。案外早く復旧したんでね、良かったな思いましてね」
「キレイに整備されてますね、足元がね。歩きやすかったです、すごく」

龍泉洞事務所 菊地隆二所長
「1か月たちまして、洞内の地底湖の透明度もだいぶ落ち着きまして、本来のドラゴンブルーの地底湖が楽しめる状態になっていると思います。これから9月にかけて3連休も2回ありますし、ぜひみなさんに、沢山のお客様に足を運んでいただきたいと思ってます」

 岩泉町安家地区では、住宅と主要な道をつなぐ橋「生活橋」が川の増水により流されましたが、現在は仮設の橋が掛けられました。しかし、車は大きく迂回する山道を通る事になり、いまだに不便な生活が続いています。岩泉町によると、町内ではこの場所を含めて4か所の生活橋が流されましたが、いずれも孤立状態は解消されているという事です。

 8月12日の24時間の降水量が273.5ミリと、観測史上最大を記録した大槌町。大槌町の養魚場には土砂が流入、ゴミなどもつまり出荷間近だったギンザケ1500匹以上が死にました。

 台風から1か月、養魚場に入り込んだ泥は撤去され、きれいな水が養魚場を循環するいつもの姿を取り戻しています。養魚場の池には避難させておいたサーモンが泳いでいます。

 川の上流から流れ込んだ木くずやごみで埋め尽くされた白石漁港。撤去作業は8月15日から行われました。1か月がたち元のきれいな海の姿を取り戻しましたが、漁師は台風の後、木くずなどの撤去に追われ、5日ほど船が出せず、漁ができませんでした。実は、去年も大雨で港が流木で埋め尽くされる被害がありました。

地元の漁師
「(漁港の)入口にフェンス張って、あとはゴミが来たらみんな協力してゴミ取するしかない」

    テレビ岩手のニュース