【特集】遠野どべっこ祭りに密着 民話の里でどぶろくと郷土料理、語り部の昔話楽しむ
特集は、どぶろくと郷土料理を味わいながら郷土芸能や昔話を楽しめる、岩手・遠野のどべっこ祭りです。人を引きつけるこの祭りにカメラが密着しました。
遠野の「冬」の風物詩「どべっこ祭り」。伝統芸能に。語り部の昔話。
そして、「どぶろく」。
参加者「やっぱり生が一番!」
参加者「これを飲むためにここにくる意味がある」
今年で24年目を迎えた、この宴にカメラが密着しました。
遠野ふるさと村。日も暮れかけた頃、参加者一行が到着しました。
スタッフ「肝煎の家。今日ここでどべっこ祭りをします。ふるさと村で一番大きい建物になります。古い建物なので、段差があります。足を上げ目でお願いします」
毎年、11月から3月にかけて開催される「遠野どべっこ祭り」。遠野の「どぶろく」と「郷土料理」をいただきながら、伝統芸能や昔話が楽しむことができる人気の祭りです。
スタッフ「新年明けましておめでとうございます。みなさん良い年になりますように乾杯させていただきます。乾杯!」一同「乾杯!」
いよいよ祭りがスタート。
参加者のほとんどが県外からの観光客。初めて遠野を訪れたというこちらのご夫婦。念願だったという遠野旅に大満足の様子。
旦那さん「どっかの料理雑誌の回し者じゃないけど、これ(どぶろく)を飲むために旅行にくる価値がある」
古くから続く「どぶろく造り」の聖地で思うことは?
旦那さん「酒税法なんて明治からですから、その遥か昔からあることをやっている。普通にここには"どぶろく"がある」
遠野を中心に県内の"どぶろく"がいただける飲み比べコーナーも。
スタッフ「結構サラサラしてる」
おすすめを聞いてみると…?
多田さん「どぶろく特区一号の時から作っている、ここよりさらに早池峰山の麓で民宿をされている"MILKINN江川"さんの"開拓"と。」宮守川上流。さんのどぶろく。遠野で作っているどぶろくをここでお取り揃えしているので、どぶろくの"生"をきっかけに遠野にはいろんな種類のどぶろくがあるんだなと楽しんでもらえたらなと思ってます。」
遠野市出身のスタッフの多田はるかさん。東京からUターンして4年が経ち、ふるさとの魅力を改めて感じています。
スタッフ「その時見えてなかったものが大人になって見えてきて、遠野ならではの文化財もそうですし、口伝えに残ってきた文化とか郷土芸能の豊富さとかそれは世界に誇れるものだなと、そういうところで生まれ育ったことに誇りを感じています井手さん「ようこそ、遠野ふるさと村へ。昔ばなし聞いておくれやんせや」
井手さん「私はまだ5、6年なんです。ひよっこでございます)
この地域の農家で生まれ育った語り部の井手八重子さん。農村暮らしの実体験も伝え続けています。
井手さん「私小さい頃に、農家だから。おばあさんと一緒に寝て、「早く昔話教えて!」って、子守唄代わりに聞いたものなんです)
(Q語り部としてどんなことを伝えていきたい?)
井手さん「遠野の人はお人好し…。ほんわか(昔話を)聞いてもらえたらいいかな」
女性客「ほのぼのとしていいなって思っていました」
女性客「こういう風に聞くのは初めてだったので感動感激しています」
女性客「今回こういう体験をして来年は私の周りの酒好きを集めてツアー組もうかなって今話しているところです」
遠野文化にどっぷり浸り、宴も中盤。
江戸時代から続くという「遠野太神楽(だいかぐら)」の演舞。おかめをつけるのは、地元出身の女子高生。この道10年という若き名人です。
女子高生の舞手「やっていて楽しいし、自分の住んでる地域の人と一緒に伝えていこうと思っている」
現在高校2年生。将来は看護師を目指しているんだそうです…。
(Q遠野は出ちゃうの?)
女子高生の舞手「遠野は出るかもしれないけど、岩手には残る」
(Q目標は?)
女子高生の舞手「目標は大学受験を頑張る。はい。」
記者「頑張ってください。おかめも頑張ってください」
女子高生の舞手「はい!」
地域に根付いてきた伝統芸能。今も次の世代へと引き継がれています。そんな遠野文化を垣間見れるのも、この祭の魅力です。
参加者「改めて言うのもあれですがあったかいなと。お料理も人柄も、、そういうの感じながら遠野を楽しんでいます。
東京から岩手に移住した参加者「なんでこんなところに?って言われれるけど、年を追うごとに空気や水のおいしさが違う。些細なことが楽しい。空の広さも」
参加者「そう感じてくれる人が多いのは嬉しいですよね」
スタッフ「この時間、この場所、この皆さんと作り上げる空気感が満足感に繋がっているのでは…。」
全国各地、そして地元からも。「遠野への思い」を胸に集まる人々。どべっこ片手に遠野の深?い夜はふけていきます。