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山形県置賜地域「今後の渇水が懸念」 7月下旬の稲の出穂期に向け農業用水の節約を呼びかけ

2024年7月4日 20:11
山形県置賜地域「今後の渇水が懸念」 7月下旬の稲の出穂期に向け農業用水の節約を呼びかけ

冬の間の積雪や春以降の雨が少ない影響で、山形県内のダムなどで貯水率が低下しています。こうした中、山形県高畠町で4日、緊急の渇水対策会議が開かれ、稲の生育に大量の水が必要となる7月末に備え、効率的な水の使用などが呼びかけられました。

この会議は、ダムなどの貯水量が低下している置賜地域の現状や対策について共有しようと、県が緊急に開きました。

山形県置賜総合支庁産業経済部・小林直樹部長「冬の積雪が極端に少なかった。4月以降、高温・少雨が続いている。 今後、渇水が懸念される状況」

4日の会議には、置賜地域の自治体関係者のほか土地改良区の担当者などおよそ40人が出席し、管内のダムやため池の状況などが共有されました。

米沢市内に農業用水を供給している「杉沢ため池」は4日、水位が下がり草の生えていない部分が出てきています。杉沢ため池の7月1日現在の貯水率は40.9%。平年に比べ半分の貯水量となっています。

県によりますと、置賜地域にある農業用水として使用する9つのダムやため池のうち、6つが平年の7割以下の貯水量となっているということです。県は、こうした状況から飯豊町の白川ダムの貯水量がゼロとなった2018年と同様に、水不足が懸念されるとしています。

山形県置賜総合支庁農村計画課・原田正広課長「水位予測をダムやため池で行っているが、少雨が続けば2018年に迫る渇水になってしまう。関係機関で情報共有し、協力して節水に努め高品質なコメ作りに取り組んでいきたい」

また、7月下旬には、稲が穂をつける出穂期に入り田んぼに大量の水が必要となることが見込まれることから、県は、コメ農家などに対し農業用水の節約などを呼びかけています。

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