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記録的暖冬の影響で田植えシーズンの農業用水が不足する恐れ 庄内地方の赤川水系

2024年3月22日 18:15
記録的暖冬の影響で田植えシーズンの農業用水が不足する恐れ 庄内地方の赤川水系

山形県内でことし記録的な暖冬となった影響で、コメどころの庄内地域で今後、田植えなどに使う農業用水が不足する恐れが出ていることがわかりました。関係機関が22日、会議を開き、渇水の懸念などを情報共有しました。
酒田市で開かれた赤川水系の状況などを情報共有する会議には、酒田河川国道事務所など関係機関の担当者25人が出席しました。今回の会議はことしの県内の記録的な暖冬を受け、急きょ開かれたもので、異例だということです。

東北地方整備局酒田河川国道事務所郡山 秀樹河川担当副所長「東北地方のことしの冬は平年よりも気温が高く、少雪傾向が続いている。今後も気温が高く、融雪が進んだ場合、春先の水利用を融雪に多く依存する東北地方にとってこれからの水利用・河川環境への影響が懸念されている」

赤川水系では例年、4月から5月中旬まで雪解け水が豊富となり、4月中旬から雪解け水を使って田んぼに水を引いています。しかし、この冬は降雪量が少なく、暖冬傾向だったため、例年よりも早く雪解けが進んでいる状況です。
そのため、今後の天気の状況によるものの、田植えシーズンとなる4月中旬以降の農業用水が必要となる時期に雪解け水が不足する恐れがあるということです。

東北地方整備局酒田河川国道事務所酒井 顕河川管理課長「どうしても自然の事なので人間が操作してというのは限界がありダムの操作ぐらいしかできないので限りある資源を大切に使うということが重要になる」

山形地方気象台は4月からの3か月予報で、東北地方の日本海側の降水量をほぼ平年並みと見込んでいます。しかし、温暖化やエルニーニョ現象の影響で、大気の温度がかなり高いとの予想になっています。
去年の夏は、記録的な猛暑で雨が少なく農業用水が不足したこともあり、酒田河川国道事務所は、状況を見てダムの貯水量を通常よりも多くするなど対応していくということです。
同様に最上川水系の状況に関する会議が山形市でも開かれ、今後の天候によるものの、現時点では農業用水も含め生活などで利用する水はおおむね平年並みの量を確保できるとしています。

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