富士吉田市立病院は25日、新型コロナで入院していた男性患者の人工呼吸器のマスクがずれているのに気付かず、死亡に至った医療事故があったと発表しました。「警察が捜査中」として、詳細については明らかにしていません。

　富士吉田市立病院によりますと、去年12月、遺伝性筋疾患で在宅型の人工呼吸器を装着していた30代の男性患者が新型コロナウイルスに感染し入院。その数日後、呼吸器のマスクがずれ、換気量低下による呼吸不全から心肺停止状態になったということです。

　男性患者が装着していた人工呼吸器や心電図モニターなどの異常を知らせるアラームに約90分間気付くことができず、心肺蘇生が遅れて死亡に至ったと考えられるとしています。
　
　男性患者の死亡を受け、病院は外部の専門家を含む医療事故調査委員会を設置して調査を進めていましたが、今月、最終的な報告書を受け取ったことなどから発表したということです。

　男性患者の死因や医療事故の詳しい状況などについては「現在、警察が捜査中」として、明らかにしていません。
　
　富士吉田市立病院の松田政徳院長は「ご遺族のみなさまに深くお詫び申し上げる」などとコメントしました。

　警察も事案を把握し、業務上過失致死の疑いも視野に調べています。