「発覚まで時間かかる事案増加」虐待の早期発見へ連携 警察と児相が合同研修会 山梨
児童虐待の疑いがある家庭への対応を学ぼうと19日、県警と児童相談所による合同研修会が甲斐市で開かれました。虐待の多くは家族間で起きるため発覚まで時間がかかることが多く、早期発見が課題となっています。
合同研修会には警察と児童相談所の職員約50人が参加しました。
警察官
「ケガしたところの写真を撮らせてもらってもいいかな。大丈夫?」
研修会では小学校から「児童が親から暴力を受けている恐れがある」との相談を受け、警察官と児童相談所の職員が連携して被害児童の状況を確認し、虐待の証拠として負傷部位を撮影するまでの流れを確認しました。
県内の児童相談所と各市町村に寄せられた児童虐待の相談件数は2017年度から右肩上がりで増えていて、2021年度には最多の2259件に上っています。最近では暴言や差別発言など「家族間の心理的虐待」が目立つといい、発覚まで時間がかかるケースが増えているということです。
県警人身安全・少年課 渡辺佳彦課長補佐
「みなさんの身近なところで鳴き声が聞こえるとか、夜になっても帰らない児童がいるとか虐待が疑われる児童を発見した場合は、ぜひ警察あるいは児童相談所に通報していただきたい」
県警は「こうした研修会を通じて関係機関と連携し、迅速に対応していきたい」としています。