山梨県内で新型コロナウイルスによる感染症が急増しています。感染者数は5週連続で増加し、中北地域では基準が変わった4月以降初の警報レベルとなりました。感染対策が急務となりますが、熱中症への警戒も欠かせない高齢者施設は対応に苦慮しています。

　県が２５日発表した先週の新型コロナの新規感染者数は定点医療機関当たり14・17人で5週連続で増加し前の週の1・7倍に増えました。特に中北地域では患者数が急増し基準が変わった今年4月以降初の警報レベルとなりました。また、甲府市と峡東地域は新たに注意報レベルに達しました。

　こうした中、重症化リスクの高い高齢者施設では新たな感染の波に神経をとがらせています。南アルプス市のデイサービス施設「小笠原介護予防センター」では、高齢者が活動する部屋にパーテーションを設けるなど、コロナ禍当初から感染対策を続けています。

　一方で、連日の猛暑で熱中症の危険も高まっていて、感染対策と同時に熱中症への警戒も緩められないといいます。特に窓がない脱衣所では、感染リスクと熱中症のリスクが高いため対応が難しく、施設ではエアコンとサーキュレーターを使って 空気の流れを作ることで対策しているということです。

　施設は「高齢者の命を守るため施設一丸となって取り組んでいく」としています。