“富士山ローソン”に「黒い幕」設置工事始まる マナー違反相次ぎ 山梨・富士河口湖町
観光客が殺到していた富士山のビュースポットに“目隠し”をするため、町は30日、黒い幕の設置工事を始めました。
富士河口湖町船津です。
富士急行線河口湖駅から近いローソン前は、富士山と店の看板を同時に写真に収められると外国人観光客に人気のビュースポットです。
実はこのスポット、有名なインフルエンサーがSNSに写真を投稿したところ店舗の上に富士山が乗っているようだと話題となり、1年以上前から外国人観光客が殺到しています。
イタリアからの観光客
「富士山とローソンの写真を撮るためここに来た」
台湾からの観光客
「友だちが富士山がきれいだから、ここに行くようにおすすめしてくれた」
しかし、観光客が人の敷地内に勝手に侵入するなどマナー違反も多く見られ、地元住民にとっては悩みの種となっています。
地元住民は
「いらっしゃる人は記念だと思うので仕方がない部分もあるが、いつ横断してくるかもわからないので、とても怖い」
こうした状況を受け町は歩道と車道の間に、背丈以上の黒い幕の設置を決め、30日から工事を始めました。
町によりますと、目隠し用の黒い幕は高さ約2.5メートル、幅20メートルに及ぶ計画。
完成すれば周囲の景観を大きく損ねてしまいますが、あまりのオーバーツーリズムに苦肉の策だといいます。
富士河口湖町 渡辺英之 町長
「今回の黒幕については外国人の方に対しては大変心苦しく思っているが、何かあってからでは遅い。マナーが良くてしっかりすれば、他の方策で写真が撮れるように考えたい」
工事は5月2日までに終える予定です。