「倉庫もガラガラ」物価高騰でフードバンク窮地 寄付が例年の8割に低迷 山梨
困窮世帯に食料品を届けるフードバンクの活動が窮地に陥っています。物価高により寄付が減っているためで、関係者は物資の確保に苦しんでいます。
フードバンク山梨は現在、寄せられた食料品を主に子育て中の約900の困窮世帯に発送しています。しかし、物価高のあおりを受けて今年は寄付が例年の8割に留まっていて、12月の発送分は食料品を200万円分購入し、まかなったといいます。
フードバンク山梨 米山けい子 理事長
「一般の方(の支援)も物価高騰で入ってきていないので倉庫内もガラガラだったし、食品も(今までは)買ったことはなかったが、寄付によって買わせていただいたりして支援を続けられるような状況」
こうした中、企業や団体のまとまった支援が活動を支えています。9日は「県損害保険代理業協会」が加盟者から募った12万円をフードバンクに贈りました。
県損害保険代理業協会 大久保勲 CSR委員長
「お腹が空いたらさびしい思いになるが、(支援の箱を)開いてみたときに『よかった』と思ってもらえたらうれしい」
フードバンクによりますと、コロナ禍や物価の高騰で支援の対象世帯が5年前の2.6倍に増えたといい、これまで以上の協力がなければ立ち行かないとしています。
フードバンク山梨 米山けい子 理事長
「他人事と思わず、(貧困を)社会の課題としてみんなで助け合っていこうといういい循環が作れる社会にしていきたい」