女性2人を大阪府内の集合住宅の一室に監禁したり、“敵対勢力”を信じ込ませて車や電子マネーをだまし取ったりするなどした疑いで、22歳の男が逮捕されました。男は「楽して生活するために2人を洗脳した」と話しているということです。

　大阪府警によりますと、住所不定・無職の白石光弘容疑者（22）は、6月中旬、大阪府内の集合住宅の一室で、20代の女性2人に対し、“敵対勢力”の存在を信じ込ませ、言うことを聞かなければ危害を加えるかもしれないと畏怖させ、2人を3～4日間にわたり監禁した疑いがもたれ、6月15日に現行犯逮捕されました。

　女性の1人から「車を何台も購入させている」「脅されて自由に外出させてもらえない」などと知人に相談があり、知人づたいに警察に相談があり、事件が発覚したということです。

■白石容疑者「楽して生活するために2人を洗脳した」

　その後、白石容疑者は今年4～5月にも、同じ女性2人に対し、“敵対勢力”から身を守るためには拳銃を入手する必要があるかのように装って、「チャカの費用を送ってほしい、狙われている」というメッセージを送信し、それぞれ2万6000円相当の電子マネーの送金手続きをさせ、金をだまし取ったほか、“敵対勢力”から逃げるためは車が必要で「車を買え」とメッセージを送信し、自動車2台（販売価格合計約377万円）をだましとったとして、白石容疑者は詐欺と恐喝の疑いでも再逮捕されました。

　さらに、車2台をだましとった疑いや、車1台をだまし取ろうとした疑い、契約のキャンセル料として電子マネーを恐喝した疑いで検察庁に追送致されています。

　白石容疑者は女性のうち1人とSNSを通じて知り合って、交際関係に発展する中で、“敵対勢力”の指示として友人であるもう1人の女性を紹介させ、2人を支配下に置いて“洗脳”したということです。

　白石容疑者は逮捕直後は否認していましたが、「楽して生活するために、自分の欲しいものをすべて得たいという欲求を満たすために、2人を洗脳した」などと供述しているということです。