大阪市の天王寺動物園は5日、メスのキウイ「プクヌイ」が死んだと発表しました。35歳でした。天王寺動物園では7月にもオスの「ジュン」が死んだため、「プクヌイ」は国内の動物園で唯一のキウイでした。

　「プクヌイ」は1988年10月にニュージーランドで生まれ、1991年に天王寺動物園に来園しました。天王寺動物園によりますと、4日、プクヌイが起立困難となっているところを飼育員が発見し、レントゲン撮影を行ったところ、お腹の中に卵が確認されました。卵は大きく割れており、自力での排出は困難と考えられたことから、開腹手術を実施が実施され、プクヌイは動物病院に入院させていましたが、5日午前8時40分に死んだことが確認されました。

　キウイはニュージーランドの国鳥で、その名前は鳴き声に由来しています。亜熱帯や温暖な密林などに生息していますが、個体数は減少傾向にあり、国際自然保護連合（IUCN）のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に分類されています。

　キウイを飼育していたのは日本の動物園では天王寺動物園だけで、「プクヌイ」が死んだことで、国内でキウイを見ることはできなくなりました。