京都・相国寺の隣に“特例”で高級ホテル建設計画、地元住民らが許可取り消し求め提訴「メリット無い」
京都市上京区の「相国寺」に隣接する土地に超高級ホテルの建設計画が進められていることに対して、10日、地元の住民らが京都市に建設許可の取り消しを求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは京都市上京区の住民ら33人です。
相国寺の北側に隣接する土地は、京都産業大学の中学と高校の跡地で、現在は三菱地所が所有していて、本来は商業施設は建てられない「住居専用地域」です。
市は昨年、宿泊施設不足の改善のため、地域経済の活性化や、住環境を害されないことなどを条件に「上質宿泊施設誘致制度」という特例制度を適用し、ホテルの建設許可を出していました。
これに対し住民らはこの日、夜間の騒音や交通状況の悪化など、住環境を害する恐れがあるとして、市に建設許可の取り消しを求める訴えを起こしました。
原告の住民
「(市の建設許可に)驚いて問い合わせたら、『(ホテル)は特例で作れるようになった』と。住民にメリットがないものを法を曲げてまで造るのはおかしいのでは」
ホテルは世界各地に超高級ホテルを展開する「ローズウッド ホテルグループ」が運営し、地上3階建ての高さは市が定める基準以下の12mで、当初は2026年の開業を目指す計画でした。
一方、京都市は訴えについて「訴状が届いていないのでコメントできない」としています。