×

小林製薬「紅麹」問題 サプリ摂取で腎障害発症の男性が賠償求め会社を提訴 損賠訴訟は全国初 大阪

2024年9月4日 16:00
小林製薬「紅麹」問題 サプリ摂取で腎障害発症の男性が賠償求め会社を提訴 損賠訴訟は全国初 大阪

 小林製薬の「紅麹」を含むサプリメントを摂取していたことが原因で腎障害を発症したとして、大阪府内に住む男性が小林製薬に対し、約500万円の損害賠償を求めて、大阪地裁に訴えを起こしていたことが分かりました。提訴は7月12日付です。

 男性の代理人弁護士によりますと、小林製薬の紅麹サプリメントをめぐる健康被害問題で、損害賠償を求める裁判が起こされるのは全国で初めてだというです。

 訴状によりますと、大阪府内に住む40代の男性は、今年1月、「紅麹コレステヘルプ」のサプリメント60錠を6つ購入し、摂取し始めました。

 その後、男性は報道を通じて、サプリメントをめぐる健康被害を知り、今年5月に病院を受診して血液検査を受けたところ、数か月前の健康診断では異常がなかった腎臓の数値が異常を示し、サプリメントの摂取による「薬剤性急性腎障害」「急性尿細管障害」と診断されたということです。

 男性は小林製薬に対し、治療費のほか、以下の点を理由に慰謝料などを求めています。
・サプリメントが原因で腎臓に機能障害が発生し、いまだ回復していないこと
・一度傷ついた臓器は完全には回復しないという特性があること
・将来、人工透析をしなければならないかもしれないという恐怖体験をしたこと
・治療通院のため少なくとも2か月近くまともな就職活動ができなかったこと
・小林製薬は今年1月に最初の症例が報告されたにもかかわらず、3月の記者会見で初めて事態を明らかにしていて、報道が早ければサプリメントを購入せず損害が発生しなかった可能性が高いこと

 一方、小林製薬側は「個別のお客様とのやり取りに関する回答は差し控えさせていただきます。弊社としましては、8月8日付けで公表しましたとおり、弊社の紅麹コレステヘルプ等の摂取によって健康被害にあわれたお客様に対しては、訴訟を提起されたか否かを問わず、誠実かつ適切な補償を行ってまいります」とコメントしています。

■小林製薬 紅麹関連製品お客様対応センター

0120-663-272
※受付時間:土日祝を含む 9時-21時

読売テレビのニュース