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「地下水に影響を及ぼす恐れ」北陸新幹線の延伸めぐり大阪・交野市長が調査を鉄道・運輸機構に申し入れ

2024年7月30日 18:13
「地下水に影響を及ぼす恐れ」北陸新幹線の延伸めぐり大阪・交野市長が調査を鉄道・運輸機構に申し入れ
大阪府交野市の山本景市長(30日)

 新大阪駅までの『北陸新幹線の延伸計画』をめぐって、大阪府交野市の山本景市長は30日、市内の地下水に影響を及ぼす恐れがあるとして、新幹線の建設を担う「鉄道・運輸機構」に影響を分析する調査を行うよう申し入れました。

 3月に福井県の敦賀駅まで延伸開業した北陸新幹線は、早ければ2046年に新大阪まで延伸する計画で、2016年、与党のプロジェクトチームは、福井県の小浜から京都を通り、新大阪に至る「小浜・京都ルート」を決定しました。

 計画では、大阪の北東部にある複数の自治体の地下にトンネルが通る予定ですが、大阪府交野市の山本景市長は30日、「地下水への影響が心配されるとして、市内での調査と、地下水に影響を及ぼしにくい工法で工事を行うことを求めて、建設を担う鉄道・運輸機構に嘆願書を提出しました。

 山本市長は、リニア中央新幹線のトンネル掘削工事により、岐阜県の自治体では井戸やため池などで水位の低下がみられていることを例に挙げ、「市の水道水の約8割は地下水でまかなわれているため、市民生活に影響を及ぼす可能性がある」と指摘。京都市内ではすでに地下水への影響について調査が行われていることなどから、「詳細なルートが公表・決定される前に調査して、地下水が守られることを確認したい」と話しました。

 申し入れを受けて、鉄道・運輸機構は、地下水の影響調査をするかは「検討していく」とした上で、「市長からいただいた嘆願書の内容を十分考慮しながら、調査を進めていきたいと考えている」
とコメントしました。

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