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【速報】百条委の委員長「事実無根でもウソ八百でもなかった。斎藤知事には真摯に受け止めてほしい」疑惑めぐる調査報告書を正式決定し公表 死亡した元県議に「ちゃんと報告できる」

2025年3月4日 16:19
【速報】百条委の委員長「事実無根でもウソ八百でもなかった。斎藤知事には真摯に受け止めてほしい」疑惑めぐる調査報告書を正式決定し公表 死亡した元県議に「ちゃんと報告できる」

 兵庫県の斎藤元彦知事の“パワハラ”などの疑惑を告発した文書について調べる百条委員会が4日、とりまとめた調査報告書を正式決定したことを受け、百条委員会の委員らが会見を行いました。

 奥谷謙一委員長は「18回の委員会、5回の協議会を経て報告書をとりまとめることができた。証人尋問に協力いただいた職員の皆様をはじめ、あらゆるみなさまに感謝申し上げたい」と述べた上で、「この委員会を通じて、公益通報制度が問題提起としてとらえられたのが非常に大きい。国の法改正にもつながり、百条委員会の果たした役割は大きい」と意義を強調しました。

 その上で、斎藤知事には「事実無根でも、ウソ八百でもなかった。リーダーとして真摯に受け止めてほしい」と語りました。

■委員「証人を守ることからスタート」死亡した元県議に「ちゃんと報告できる」

 委員の一人である自民会派の藤田孝夫県議は、「大騒ぎの百条委員会になることは想定していなかった。委員会運営そのものが公平性をどう担保できるのか、証人の安全をどのように守ることができるのかということを考えるところからスタートだった」と振り返りました。

 また、無所属の丸尾まき県議は「県職員が勇気を振り絞ってアンケートに回答してくれた。告発文書が明らかになって以降、事実かわからない期間が長かったが、アンケートを基に質疑をして、大いに役立った」と語り、死亡した竹内元県議に対し、涙をこらえながら「お礼を言いたい、本当にお疲れ様でした」とメッセージを送りました。

 竹内元県議と同じ会派でひょうご県民連合の上野英一県議は、「率直にやりきったという思いが強い。(死亡した)竹内県議にもちゃんと報告ができる」と語りました。

■職員への叱責「パワハラと言っても過言ではない」県の対応「看過できない問題」

 兵庫県議会の百条委員会は去年6月に設置され、これまで斎藤元彦知事や県職員らへの証人尋問や提出された資料などを通して、去年3月に元西播磨県民局長が作成した7つの疑惑を告発した文書の内容と、当初の県の対応が公益通報者保護法違反にあたるかどうかについて調べてきました。

 4日に公表された調査報告書では、職員への“パワハラ”について、「知事の言動・行動については、パワハラ行為と言っても過言ではない不適切なもの」と指摘。県産品の物品受領に関して、「個人として消費していたと捉えられても仕方がない行為もあったと言わざるを得ない」としています。

 一方で、阪神・オリックスの優勝パレードをめぐる補助金の“還流”疑惑については、「キックバックは確認できず、公金横領や公費の違法支出は認められなかったものの、背任容疑の告発状が県警に受理されており、捜査当局の対応を待ちたい」とし、2021年の知事選での県職員による投票依頼などの事前運動については、「違法行為は認められなかった」としています。

 告発直後の告発者探しを行うなどした県の対応について、「公益通報者保護法上の外部公益通報にあたる可能性が高く、一連の県の文書問題への対応は看過できない問題があった」と指摘した上で、斎藤知事に対し、「県の混乱と分断は憂うべき状態にあることを真摯に受け止めなければならない。一刻も早く解消するために、県民に対しての過不足のない説明責任を果たすことを切に願う」と記載しました。

 調査報告書は兵庫県議会の浜田知昭議長らに手渡され、5日に行われる本会議に提出されるということです。

最終更新日:2025年3月4日 16:34
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