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北京五輪 フィギュア鍵山優真 ”神写真”がとらえた18歳の急成長

2022年1月29日 8:00
北京五輪 フィギュア鍵山優真 ”神写真”がとらえた18歳の急成長
撮影:矢口亨(報知新聞社)

北京五輪で注目のフィギュアスケート。カメラマンの視点で見所を紹介するシリーズです。第4弾の今回はオリンピック初出場の18歳、鍵山優真選手。スケートファンから〝神カメラマン〟とも呼ばれるスポーツ報知の矢口亨カメラマンに聞きました。

■”大人”の魅力

こちらは矢口カメラマンがとらえた2021年の全日本選手権での鍵山選手のフリーの演技終盤の表情です。

曲は、古代ローマの剣闘士を描いた映画「グラディエーター」を使用。

「大人の魅力、力強さが出ていると思います。体つきが大きく変わったと思います」

全日本選手権で鍵山選手は、ショートで4回転ジャンプを失敗。巻き返しを狙ったフリーでは4回転を3本成功させるなど、ほぼ完璧な演技で総合3位につけました。

鍵山選手はまだ18歳の高校生。2021年の世界選手権では初出場で銀メダルを獲得し、今シーズンの主要な国際大会・グランプリシリーズで2戦全勝するなど、現在、急成長中です。

矢口カメラマンにとって、鍵山選手の”変化”を撮影するのも醍醐味だとか。

「1年でこんなに人って変われるんだと、演技や表情を見て思いました」

■1年の”変化”

1年前は「控えめ」だったというガッツポーズも、今回は力強かったといいます。前年の全日本選手権でも3位。2年連続で平昌五輪の金・銀メダリスト、羽生結弦選手と宇野昌磨選手につぐ好成績でした。

しかし、鍵山選手は”悔しい”と発言。矢口さんの印象に残ったといいます。

「精神的にも競技者としても大きくなったんだなと思います。そう言えるか言えないかは、大きな違いだと思います」

■北京五輪での見所

鍵山選手のショートプログラムは「君微笑めば」。

あなたが微笑めば世界も笑顔になる…そんな歌詞に乗せ、フリーの「グラディエーター」とはまったく違う明るくて軽快な世界観を表現します。

「ショートはかわいく見せて、フリーは剣闘士になります。スケート靴を履いているとは思えないくらい軽やかで躍動感があります。スピードも緩急があり方向転換もスムーズなので、ここに行くんだ、と思うような動きをします」

オリンピックでは攻める演技を目指すという鍵山選手。難しい4回転ループにも挑戦したいとしています。

*報知新聞社・矢口亨カメラマン
2019年からフィギュアスケートを撮影。
その他、野球や五輪競技全般を担当。
写真集「羽生結弦 2019-2020」