×

フェンサー江村美咲プロ転向 親子で五輪へ

2021年4月10日 0:07
フェンサー江村美咲プロ転向 親子で五輪へ

9日、東京五輪代表に内定しているフェンシング女子サーブルの江村美咲選手(22)が、日本では同競技初のプロ転向を宣言。立飛ホールディングスと、競技に専念できる形の契約を結びました。

「今までフェンシングでスポンサー収入のみで活動してきた選手がおらず、前例のない新しい道を自分が切り開きたいと思った。プロになったことで、今まで以上に、自分の価値次第で、活動していけるかどうかが変わる。そこはリスクであり、挑戦ではあるが、まずは東京五輪での金メダル獲得に向けて、自分を信じて頑張っていきたい」

江村選手は、フェンシングの“サラブレッド”。父・宏二さんは、1988年ソウル五輪フェンシング男子フルーレ日本代表。指導者としては、北京五輪の代表監督を務めました。母・孝枝さんも女子エペの元フェンシング日本代表。1997年の世界選手権に出場しています。

フェンシングには、フルーレ、エペ、サーブル、3つの種目があり、それぞれルールが異なります。江村選手のサーブルでは、頭部と腕を含む上半身すべてに攻撃が有効。

「突き」に加え、3種目で唯一「斬り」の攻撃が認められています。剣が相手の有効面に触れればポイントとなるため、ダイナミックで素早い剣さばきが求められます。

小学3年生でフェンシングを始めた江村選手。最初は父・宏二さんと同じフルーレを練習していました。しかし、小学校を卒業した春休みに、優勝賞品のおもちゃ欲しさにサーブルの大会に出場。あまり練習したことがないにも関わらず、見事優勝します。

「それまであまりフェンシングを周りでやってる人がいなくて、勝てないし、楽しくないと思っていた。(サーブルの大会で)初めて優勝して、その経験が楽しかった。性格的にも、じわじわお互い見合って戦うより、一気に行く方が自分の性格にあっていた」

この優勝をきっかけに、サーブルにのめり込んでいきました。順調に実力を伸ばした江村選手は、日本代表として世界で活躍するように。

2014年には、高校1年生でアジア選手権準優勝。2020年3月には、日本女子サーブル史上初となるW杯2度目の表彰台。そして2021年3月、東京五輪出場を争うランキングで上位に入り、代表内定を決めました。

9日、プロ転向を発表した会見場には、父・宏二さんが駆けつけ、東京五輪に向け新たなスタートをきる江村選手に対しエールを送りました。

「親子での五輪に出場はフェンシング界でこれまでなかった。言われるまで全く意識していなかった。五輪に出ることは選手にとって一番の目標なので、そこに自力で権利がとれたことは非常に嬉しいです。五輪まで限られた時間なので、自分ができることをやりきって、結果はあとからついてくるから。頑張って」

父からの言葉に対し、江村選手は。

「フェンシングに関して、結果について怒られたことはなくて、子供の時から楽しくできるようにしてもらってきた。今も父がオリンピアンだから、というプレッシャーも感じさせないよう、見守ってくれている。いつもありがとう」

東京五輪開幕まで、あと105日です。

24時間ライブ配信中
日テレNEWS24 24時間ライブ配信中
logo

24時間ライブ配信中