１２月２８日に第１００回全国高校サッカー選手権が開幕します。愛媛県代表・今治東中等教育学校は２９日に岐阜県代表・帝京大可児と対戦します。１１月１３日の愛媛県大会決勝を振り返り、全国の戦いを展望します。

■今治東中等教育学校（２大会ぶり２回目）

２年ぶり２回目の優勝を目指す今治東と、初優勝を目指す帝京第五の対戦となった愛媛県大会決勝。

ロングボールを主体に、戦うサッカーを見せる帝京第五が試合の立ち上がりを優位に進めます。しかし、ボールを大切にするポゼッションサッカーを目指す今治東が、帝京第五のプレッシャーに慣れ始めると、持ち味の丁寧なパスワークから流れを掴みます。

試合が動いたのは前半３８分でした。三好憂選手（３年）が右サイドからドリブルで持ち込むと、パスを受けたエース・十亀良幸選手（３年）が右足を振りぬき、先制ゴールを挙げます。

後半も今治東が優位に試合を進め、後半１３分には十亀選手がディフェンダーをひきつけラストパス。左サイドの高橋周斗選手（２年）がニアサイドを突き、追加点を奪います。

さらに、試合終了間際後半４０分、右サイドを駆け上がった大荒陽平選手（１年）のクロスに、高須賀陽斗選手（３年）がダイレクトボレーで合わせて、試合を決める３点目を決め、３－０で試合終了。今治東が帝京第五を下し、２大会ぶり２回目の選手権出場を決めました。

２年ぶりの優勝を果たした谷謙吾監督は「これまでの試合は１点を先制し、守ろうという気持ちが出てしまっていたが、（決勝では）選手の中から（追加点を取ろうと）前向きな言葉が出ていた。成長してくれた」と目を細めていました。

１ゴール１アシストを記録したエース・十亀選手は、全国大会向けて「全国の強敵にも臆することなく自分たちのサッカーをして、１勝でも多く愛媛に持ち帰れるように頑張りたい」と話しました。

【２大会前の今治東】
初出場となった９８回大会で、今治東はベスト１６に進出。

（取材・文　高校サッカー選手権民放４３社／南海放送）