【球団担当が注目】2023年ロッテ 18年ぶりのリーグ優勝へ期待の投手陣 『世界を沸かせた怪物』は更なる飛躍なるか
昨季3年ぶりのBクラスに終わったロッテ。チーム防御率3.39はリーグ4位でしたが、失点数は536失点でリーグワーストになるなど課題が残るシーズンとなりました。
今季から侍ジャパンでも投手コーチを務めた吉井理人監督が就任。
18年ぶりのリーグ優勝を目指す中、投手陣のレベルアップは必要不可欠ですが、今のロッテには期待の投手たちが多くいます。吉井監督がどのように起用するのかも注目です。
◆“世界を沸かせた怪物”佐々木朗希 スライダー習得でさらなる飛躍の1年へ
4月10日のオリックス戦ではプロ野球史上最年少で完全試合を達成。さらに、プロ野球記録の13者連続三振、タイ記録の1試合19奪三振達成するなど一躍世界に名前を知らしめました。
翌週の4月17日の日本ハム戦でも8回まで1人の走者も出さない驚異的な投球を見せるなど、世界初となる2試合連続完全試合達成に迫りました。
シーズン中盤からは登板間隔をあけながらの登板となりましたが、20試合で9勝、防御率2.02と好成績をマーク。また奪三振数は173でリーグ2位と見事な投球を見せました。
また、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でも侍ジャパンの一員として、14年ぶりの世界一に貢献。2月の侍ジャパンの合宿ではチーム最年長・パドレスのダルビッシュ有投手からスライダーを教わりました。
3月4日の中日ドラゴンズとの壮行試合では、同じ岩手県出身の二刀流・大谷翔平選手が記録した日本人最速の165キロをマークするなど進化が止まらない佐々木投手。
今シーズン1年間先発ローテを守ることができれば、驚異的な成績を残しそうです。
◆初の開幕投手に指名された左のエース・小島和哉
多彩な変化球で打たせてとる投球を武器に、1年目から先発を任されると、昨季はチーム唯一の規定投球回をクリア。援護に恵まれず大きく負け越しましたが、防御率3.14をマーク。安定したピッチングで先発陣を支えました。
昨季のオフから投球の幅を増やすためにフォークを習得。映像を見て投球のイメージを膨らませたり、同じチームの美馬学投手や種市篤暉投手ら多くの選手から教えてもらったと言います。
対外試合初登板となった3月2日のオリックス戦では3回5安打3失点と課題を残しましたが、10日の楽天戦では、4回2失点(自責点0)。17日の西武戦では習得したフォークを駆使し5回2失点(自責点1)。
開幕前最後の登板となった24日の中日戦では6回途中1失点と徐々に調子を上げていきました。
今シーズンの目標について小島投手は、「まだコイツ投げるのかよっていうくらい長いイニングを毎週投げられるように、1年間しっかりケガなく長いイニングを投げて先発としての仕事をしっかりしたい」と意気込みました。
◆大手術からの復帰が期待される次世代のエース候補・種市篤暉
2016年のドラフト6位で入団した種市篤暉投手は、力強いストレートと大きく落ちるフォークを武器に多くの三振を奪う右腕です。
2年目の2018年に1軍デビューを果たすと、オフには今年、メジャーリーグのメッツに入団した千賀滉大投手の自主トレに参加。体の使い方や千賀投手の代名詞でもあるフォークを教わると、翌年の2019年には先発ローテーション入り。26試合に登板し8勝をマークするなど将来の活躍を期待されました。
しかし、2020年9月に右肘のトミージョン手術をうけ、21年は登板0。昨季も1試合のみの出場だったが、3月のW B Cでは予備登録メンバーとしてチームに帯同しました。
7日のオリックス戦で先発すると、最速151キロの直球を中心に4回を無安打無失点に抑える好投を披露。調子の良さをアピールしました。種市投手は「ここ2年投げれてないので、まずは手術後の初勝利を目指していきたい。ファンのために今年は全力で投げたい」と約1000日ぶりの勝利へ力強く話しました。