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東京マラソンで箱根駅伝経験の現役大学生ランナーが粘りの走り 駒澤大・山野力「どこまでついていけるか試した」

2023年3月6日 18:40
東京マラソンで箱根駅伝経験の現役大学生ランナーが粘りの走り 駒澤大・山野力「どこまでついていけるか試した」
東京マラソンに出場した駒澤大・山野力選手(写真:日刊スポーツ/アフロ)
東京マラソンが5日行われ、箱根駅伝を経験した現役の大学生ランナーたちがハイレベルなレースに挑みました。

今年度駒澤大学の主将を務め、学生駅伝三冠の立役者の1人となった山野力選手(4年)は、序盤から先頭集団でレースを進めました。

「トータルのタイムは気にせず、どこまでついていけるかを試した」という山野選手は、中間点を1時間2分11秒で通過し、日本記録を上回るハイペースに果敢にチャレンジしました。

25kmまでは先頭集団で粘っていた山野選手でしたが、その後ペースダウン。実は「お尻からハムストリングスにかけて不安があった」と藤田敦史ヘッドコーチは言います。結局、2時間16分25秒で53位に終わりました。

駒澤大学の大八木弘明監督は、「大学でマラソンの一度きつさを味わってほしいと思っていました。先輩の大塚(祥平、九電工、東京オリンピック補欠)も、マラソンのきつさを分かっていたので、実業団に入ってから2回目のマラソンで結果を出していますから。良い経験になったと思います」と、巣立っていく山野選手にエールを送りました。

山野選手は大塚選手と同じ九電工で競技を続けます。

また、昨年の箱根駅伝に関東学生連合チームの一員として出場した中山雄太選手(日本薬科大学4年)も、山野選手と共に前半から積極的にレースを進めていました。最後は失速し、2時間26分10秒で130位でしたが、中間点までは先頭集団に食らいついていました。

そして、山野選手に次いで54位で終えたのは、創価大学の嶋津雄大選手(4年)でした。

「2時間10分切りを目標にしていた」という嶋津選手は、先頭集団には付かず、後方で淡々とペースを刻んでいきます。

「周りの誰よりも脚が動いていたんじゃないかって思うぐらい。前から落ちてきた選手をどんどん抜いていって、途中は(1km)3分を切るペースで走ったタイミングもあった。これはいけるぞって思って、走っていた」と中間点を過ぎても快調で、「2時間8分切りも目指せるんじゃないかと思った」と言います。

しかし、34kmを過ぎて脚が止まってしまいます。「ラスト8kmは地獄のようでした」と、なんとか最後まで走り切ったものの、フィニッシュ後は震えが止まらず、救護室で手当てを受けていました。

厚底レーシングシューズ全盛の時代でも嶋津選手は薄底でレースに挑んでいましたが、2月の香川丸亀国際ハーフマラソンからは、マラソン挑戦に向けて厚底シューズを着用。また、網膜色素変性症という目の難病を患っているため、視認性を良くするために給水ボトルに銀シートを巻くなどの工夫をこらしていました。

2週間前には単独で42km走を行うなど、準備は万全でした。それでも、箱根駅伝では創価大学の躍進の立役者として大活躍を見せてきた嶋津選手でしたが、初マラソンでは洗礼を浴びました。

「マラソンは、駅伝やハーフマラソンとは別競技だなって改めて実感できたので、この競技にまた一からチャレンジできるように組み立てていけたらなって思います。これからマラソンで活躍できる選手になっていけたらなって思います」

社会人ではGMOインターネットグループで競技を続ける嶋津選手は、マラソンでの雪辱を誓っていました。

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