テニス、ウィンブルドンの主催者は、ウクライナへの軍事侵攻を受けて、ロシア選手とベラルーシ選手の出場を禁止すると正式に発表しました。

声明では「ロシアの選手とベラルーシの選手が出場することで、ロシア政権に何らかの利益を与えることはできない」などとしています。

これに対し、男子ツアーを統括するATPは「ロシアとベラルーシの選手を除外するのは公平ではない。いらぬ前例を作ってしまう。国籍によって選手を除外するのは、ATPランクで選手を出場させるという合意条件に反するもの」と声明を発表しています。

女子ツアーのWTAも「どんな選手であっても、いかなる差別を受けることなく、出場を許されるべき」などとしています。

ウィンブルドンの優勝者は、イギリス王室関係者と交流する機会もあります。また、バルコニーから群衆に向かって、トロフィーを掲げるなど象徴的なセレモニーも毎年行われています。

▽以下、ウィンブルドン主催者の声明（抜粋）

イギリス国内や世界での選手権がもつ影響力を考えると、政府や企業、スポーツ界、そして文化界が、ロシアの国際的な影響を制限しようとしている中、我々にできる一番強力な方法で、それを支援するのは責務だと思っている。

正義もなく、前例もない軍事攻勢が行われている状況下に、ロシアの選手とベラルーシの選手が出場することで、ロシア政権に何らかの利益を与えることはできない。