アーチェリーの日本代表として6大会連続でオリンピックに出場し、個人・団体合わせて3つのメダルを獲得した青森市出身の古川高晴選手（40）が、21日午後2時から母校の近畿大学で会見を開き、今月25日から27日に行われる第66回全日本ターゲットアーチェリー選手権大会をもって、現役生活を引退すると発表しました。

会見で古川選手は引退を決断したことについて「最近は出場する国際大会で結果が出なくなっていた。（選手としてのポジションを）若い後輩に譲り、たくさんの経験をしてもらいたい」と話しました。
高校１年生からの選手生活については、「応援してくれた支援してくれた皆さまのおかげでここまでこれた。誇らしい成績を残すことができたことは周囲の支え」と感謝の言葉を述べました。

古川選手は青森東高校でアーチェリーを始め、近畿大学に進学。
大学1年生だった2004年のアテネ大会から6大会連続でオリンピックに出場しました。
3大会目となった2012年のロンドンオリンピックでは男子個人で銀メダリストになりました。
2021年の東京大会では個人と、日本男子初となる団体での銅メダルを獲得しました。


古川選手は最も印象に残ったシーンについて2021年に開催された東京オリンピックを挙げ「コロナ禍という特殊な状況で個人、団体でメダルを獲れたこと」と話しました。
古川選手は現在は母校の近畿大学の洋弓部でコーチを務めていて、会見では「指導者として新たなアーチェリー人生を送りたい」としたうえで「これまでは選手として私自身にすべての時間を使ってきましたが、これからは後輩の教え子の成長のために使っていきたい」として、自らの経験を生かした指導、育成への情熱を語りました。