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ことしにかける⑤ゴルフ米澤蓮&中野舞子

2025年1月17日 11:53
ことしにかける⑤ゴルフ米澤蓮&中野舞子

 シリーズ「ことしにかける」。岩手県人で初めて国内ツアー優勝を果たした盛岡中央高校出身のプロゴルファー米澤蓮選手と、その後輩で、この春女子プロゴルファーを目指し岩手を旅立つ中野舞子選手に新年にかける思いを伺いました。

 まず、岩手のゴルフ界をリードする若きプロゴルファー。盛岡中央高校出身の米澤蓮選手24歳。プロ3年目の昨シーズンは、5月の中日クラウンズで岩手県人初となる国内ツアー優勝。さらに、1年間の勝利数は賞金王の金谷拓実選手や石川遼選手と並ぶ2回。賞金ランキングは12位と自己最高の成績を残しました。

米澤選手
「何よりゴルフを始めてプロを目指そうと思った時から、プロの舞台で優勝するっていうのが1つの夢だったので、その夢が1つ叶って本当にすごく嬉しく思います」

 米澤選手の最大の武器は、主に直接グリーンを狙う場面で使うゴルフクラブ、『アイアン』で放つショットです。ボールをピンの近くに寄せてスコアを作っていきます。さらにグリーンの周りからカップを狙うテクニックもツアープロ屈指です。

吉岡キャスター
「せっかくですので、米澤プロのすごさを伝えたい。150ヤードを打ってもらいます」

 打った距離を計測できる機器で確かめてみると…

吉岡キャスター「149.5ヤード!」

 屋内で目標物がない中、メートル換算でおよそ137メートル先へわずか数十センチの誤差でボールを運ぶ感覚に驚きました。

 プロトップレベルの感覚とテクニックを武器にシーズン2勝をあげた米澤選手ですが、満足はしていません。

米澤選手
「技術的な課題としては、やっぱりドライバーティーショットですね。数字的にもそこが1番改善しなければいけない点だと思ってます」

 クラブの中でシャフトが一番長くもっとも飛距離が出る『ドライバー』。
ティーショットと呼ばれる1打目で使用します。昨シーズン課題となるドライバーで、きれいに芝が刈り込まれたフェアウェイを捉える確率は55%あまりと全体の67位でした。フェアウェイを捉える確率が上がれば、芝の影響が少ない位置から2打目を打てるため武器であるアイアンショットがさらに生かされます。

米澤選手
「結果もそうだが、自分の中の手応えっていうところはすごく感じたシーズンだったので、その技術的なところとそうでないところがうまく組み合わさってくれれば、 もっともっと自分らしいゴルフができるんじゃないのか なっていう期待があります」

 地元岩手を拠点に活動している米澤選手。その理由の一つにはこんな思いもあります。

米澤選手
「自分がこう岩手県で活動することによって、何か子どもたちにいい影響があればいいなと思いますし、後の世代の選手が育ってくれれば良いと思う。岩手県出身のプロゴルファーがいっぱい出てくれれば」

 そんな米澤選手の背中を追いかけるのが、盛岡中央高校3年の中野舞子選手。この春、高校を卒業したあと、プロゴルファーを目指し関東のゴルフ場に就職します。

中野舞子選手
「やっぱりゴルフ場に就職してゴルフのことだけを考えて、プロになるために集中して頑張った方がプロになるための近道だと自分で考えて(就職を)選びました」

 米澤選手が学生時代から交流がある中野選手は、中学3年生のときに全国中学校ゴルフ選手権の東北大会で3位となり全国大会に出場。高校に進学した後も安定感のある正確なショット力を武器に、東北ジュニアゴルフ選手権で準優勝したほか、有望な若手の育成を目的に日本女子プロゴルフ協会が主催するステップアップツアーにも参戦し、高いレベルで経験を積んできました。

 プロを目指す中野選手のスイングを見て米澤選手は。

米澤選手
「スイングの軌道は申し分ない。すごくシンプルなスイングをしている」「僕もこんな感じで打てれば良いなって(笑)」

 中野選手が就職するのは千葉県の京葉カントリー倶楽部。去年、片山晋呉さんなど、ゴルフ界のスターが集うビッグイベントが開かれるなど、60年以上の歴史を刻む名門クラブの1つです。ここでプロゴルファーの卵「研修生」として早朝から働き、午後は練習に明け暮れます。

中野選手
「岩手だとやっぱどうしても冬場は 雪が積もっちゃうので、ずっとコースに出て芝に慣れるのは難しい」「やっぱ芝にずっと慣れるっていうのがすごい関東とか他の地域の強みだと思うので、常に技を磨いていけるのがすごいいいと思います」

 プロになるには、年に1度行われるテストに合格しなければなりません。前回は、全国6つの会場で行われた1次予選に合わせて600人以上が参加。そのうち全国3会場で行われた2次予選に進んだのはおよそ230人。そのうち最終プロテストにはおよそ100人が挑み、過去最多の26人が合格しました。合格者が多かった前回でさえも合格率わずか4%台の難関です。

 自分の可能性を信じ、強い覚悟で挑む中野選手がことしにかける思いは。

中野選手
「私のことしにかける思いは、プロテスト合格です。全国のトップ選手に比べたら実力がまだ足りていないと思うことが多いので、人一倍練習してプロテストにいち早く合格できるように頑張っていきますので、皆さん応援よろしくお願いします」

 そして、プロの世界でさらなる飛躍を目指す米澤選手。

米澤選手
「ことしにかける思いは『勝』です。試合で優勝したいところもそうですし、ここからのキャリアは自分に負けない、どれだけ自分に勝てるかがある。試合で優勝したい思いと、自分に勝っていきたいという思いで『勝』という字を選びました」「2025年シーズンは3勝以上賞金王を目指して全力でプレーしますので、応援宜しくお願いします」

最終更新日:2025年1月17日 11:53
    テレビ岩手のニュース