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創部9年目で初の日本一 強さのヒミツは笑顔とチームワーク 日川高女子ウエイトリフティング部 山梨県

2024年8月26日 12:05
創部9年目で初の日本一 強さのヒミツは笑顔とチームワーク 日川高女子ウエイトリフティング部 山梨県
日川高女子ウエイトリフティング部

 山梨県の高校スポーツで、また一つ新たな歴史が誕生しました。日川高女子ウエイトリフティング部が全国高校総体(インターハイ)の学校対抗を初制覇。悲願の「団体優勝」を成し遂げた強さの裏には、笑顔の輪が広がるチームワークにありました。

■総合力でつかんだ日本一

 笑い声が響くトレーニング場。厳しいメニューに取り組む選手たちは皆、笑顔です。

平塚麗桜主将
「みんなで頑張ってきて、最後に(インターハイ学校対抗で)優勝したときは選手ではない人も選手も、みんなで喜び合えてうれしかった」

 スナッチ、クリーン&ジャーク、トータルの各部門の順位を得点化し、出場選手の合計点で争う学校対抗。

 8月に行われたインターハイでは、45キロ級の平塚麗桜主将(3年)がクリーン&ジャーク、トータルの2部門で優勝。勢いをつけると、望月莉歩選手(2年)は76キロ級3部門で2位に。76キロ超級の早川稟華選手(2年)もスナッチで2位に入り、学校対抗優勝に貢献しました。

早川選手
「プレッシャーもかかる中で、納得のいく結果で団体優勝できてうれしかった」
望月選手
「3年生と全員で戦えるのはこれが最後の試合になると思ったし、3年生のためにも自分たちのためにも絶対団体優勝するんだと目標にしてきたことが達成できて、達成感でいっぱい」

 日本一のチームをまとめたのは平塚主将。取材した小松千絵アナウンサーと並ぶと…。

小松アナ

「身長は何センチ?」

平塚主将

「142センチです」

小松アナ

「この身長だからこそ出せる強みはありますか?」

平塚主将

「身長が低いから体重が軽くて減量もなく、食べたい分だけ食べて力になる。(身長は)いくつですか?」

小松アナ

「私、170センチありまして…」

平塚主将
「でっか!」

■"小さな大黒柱"は負けず嫌い

 小さな体を武器に変え、平塚主将は県高校総体を3連覇。2年生で出場した全日本選手権では、大学生や社会人を押しのけて6位入賞を果たしました。3月の全国高校選抜、インターハイで優勝し、全国個人2冠を達成。チームの大黒柱です。

平塚主将

「自分はすごい負けず嫌い。自分で考えて、先生から出されたメニューとはちょっと違うこともする。どんな重量でも対応できるように、練習中の成功率を上げることなどを頑張った」

 「うまいところにいくと、はまるよ」。

 キャプテンとして、練習中は後輩たちに積極的にアドバイスを送る平塚選手。「インターハイ団体優勝」を合言葉に、チームをまとめてきました。

平塚主将

「ホワイトボードに目標を可視化したり、みんなでプールに入ったり、ご飯を食べたりして、みんなの仲を深めて戦いやすい状況を作った」

山浦伸吾監督

「ウエイトリフティングというと、1人が試技をするので個人競技ととらえられやすいが、チーム力が非常に重要。技術面もそうだが精神面(が大事)というところもある。不安に思ったときに仲間がいつも通り明るく盛り上げてくれる状況を作れるのも一つの強み」

■大舞台で自己ベスト更新

 3年生の保坂彩綺選手も、チームをまとめてきた一人です。

保坂選手

「練習自体がすごくしんどいので、みんなで声をかけ合って明るい雰囲気の中で練習できるようにしている」

 インターハイでは49キロ級全部門で7位。学校対抗の得点を上積みすることは惜しくもできませんでしたが、大舞台で自己ベストを更新する姿は後輩たちを大きく勇気づけました。

望月選手

「(保坂)彩綺さんが自己ベストを更新してる姿を見て、自分も頑張らなければいけないなという刺激になった」

早川選手

「先輩がチームの柱としてまとめてきてくれた。そこで今回の結果にもつながった」

■女子の全国強豪校へ 明るさや元気を伝統に

 創部9年目。3年生たちが引っ張り、チーム力でつかんだ日本一。明るく、元気に高め合う雰囲気を伝統に変え、全国の強豪校であり続けるために。日川女子が力強く歩みを進めます。

望月選手
「明るいみんなで楽しくいい雰囲気で練習に取り組むところはしっかり引き継いで、インターハイでも2連覇できるように一人一人が切磋琢磨して全力で頑張りたい」
平塚主将
「絶対に強くなれると思う。2連覇、3連覇してまたお祝いしたい」

(「YBSスポーツ&ニュース 山梨スピリッツ」2024年8月25日放送)

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