軍事侵攻の影響でふるさとを離れ秋田で暮らすウクライナ出身学生 いま思い描く夢や目標は?
目標は、日本での就職や、秋田の大学で学び続けること。
ウクライナ出身の学生たちが、いま思い描いている将来像を明かしました。
ロシアによる軍事侵攻の影響でウクライナを離れ、秋田大学で学ぶ学生たちが、母国の復興支援を行う国際機関の関係者と面会し、それぞれ取り組んでいることや、未来について語りました。
様々な支援を受けてきた学生たちですが、今後は、若者として、学生として自立した生活を送りながら、それぞれの目指す道に進もうと考えています。
アリーナ・セルビナさん
「前言った通り、現在は勉強とアルバイトに集中しています。よい成績と高いGPA(成績評価)で卒業を目指して、将来日本で就職したい」
アナスターシャ・ホロブニャさん
「もちろん毎日家族が恋しく、特に弟が1人で住んでいて、母と父は軍にいるために心配しています。でも日本の生活に慣れて、いまは幸せを感じています」
秋田での暮らしを続けながら上達させてきた日本語で、今の目標や母国への思いを語った学生たち。
正式に入学した学生として。
あるいは、現時点では一時的に在籍する学生・特別聴講学生として学ぶ4人は、ウクライナ出身です。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻がおととし始まって以降、秋田大学は、母国を離れた学生を受け入れ続けています。
国連開発計画 二瓶直樹さん
「文化って違うので、いいことも悪いこともあるじゃないですか。悪い時も耐えられるような人間になると、尊敬の気持ちとかもっと強くなるんじゃないか。そういうことかなと」
ウクライナの復興支援を続ける国際機関の関係者が、18日、秋田大学を訪れ、学生たちと面会しました。
大学の取り組みや、学生たちの暮らしぶりを聞くためです。
大学で学ぶのに加えて、サークル活動やアルバイトにも取り組んでいるという学生たち。
様々な支援を受けながら生活してきましたが、今後は、学生として、若者として、自立した生活を送りたいとも考えています。
マキシム・ブッツさん
「なんか少し恥ずかしいかもしれないですね。もう結構支援とか、ほんとに多くもらっていますので、それ以上何か求めるのはちょっと…」
秋田大学 国際課長
「そう言っていただけると…」
ブッツさん
「少し…恥ずかしい」
アリーナさん
「(何か)頼めば罪悪感感じて」
国際課長
「そんなことはないよ…みんな大人だね」
二瓶さん
「サポートされすぎるのがいま今は逆に、負担になっているのかもしれないね」
学生たちは、生活、学業、そして、秋田でしかできない経験も重ねて、それぞれが目指す道を決める考えです。
リュドミラ・フロームさん
「いまの目標は、ウクライナの大学で卒業、秋田ではアルバイトがみたい(したい)です」
アナスターシャ・ホロブニャさん
「いまウクライナの大学で学士号を修了しています。来年、秋田大学で修士課程を進学したいです」
秋田大学は、学生たちが自立した生活を送れるまでの生活費や、学業にかかる費用に、企業や個人からの寄付を活用していて、今後も引き続き、受け付けることにしています。