終戦前夜の土崎空襲から79年 追悼式典で平和への誓いを新たに
日本最後の空襲の一つ、土崎空襲から、79年です。犠牲者を追悼する式典が行われ参列者が平和への誓いを新たにしました。また児童から短大生までの9人が戦争のない世界の実現を呼びかけました。
式典には、遺族や地元の小中学生など約80人が参列しました。
「黙とう始め」チーーーーン
79年前の8月14日、終戦前日の午後10時半ごろに始まった土崎空襲では、翌日の未明にかけて1万2000発余りの爆弾が落とされ、250人以上が犠牲になりました。
土崎港被爆市民会議 伊藤紀久夫会長
「私たちの今の平和の暮らしは、無念にも亡くなられた一人ひとりの尊い犠牲の礎の元に復興してきたことも、忘れてはならないことだと思います。」
土崎空襲から79年。実際に経験した人や遺族の高齢化が進んでいます。式典に参列した遺族は、土崎空襲で祖父母と叔父、叔母の4人を亡くした新潟市に住む山本一雄さんだけでした。戦争の記憶を次の世代にどう受け継いでいくのかが大きな課題となっています。
式典のあと、小学生から短大生までの9人が平和へのメッセージを発表しました。
土崎南小学校 6年 山下詩子さん 11歳
「平和な世界を目指すためには、わたしがひいおばあちゃんから教えてもらったように、戦争というつらく悲しい出来事を次の世代に伝えていくことが必要だと思います。わたしたちは平和な世界になるように行動していかなければいけないのです」
外旭川中学校 1年兒玉ひかりさん12歳
「当時の人々の苦しみや悲しさを繰り返さないために、小さなことですが一歩踏み出してみようと思います。いつか戦争が終わる日のために」
戦争の悲惨さについて経験した人などから話を聞いて平和への思いを深めてきた子どもたち。
飯島小学校 6年 工藤想大さん 12歳
「戦争があったということを忘れてはいけないし、それがあったっていうことをつないでいかないといけないし、すごくむなしくて悲しいことだと思います」
聖霊女子短期大学 2年横手市出身 泉川ひまわりさん 20歳
「自分でもっと土崎空襲について調べて、自分の声で語り継いでいけるような活動ができたらなと考えております」
土崎港被爆市民会議 伊藤紀久夫会長
「今後の日本の未来を、平和で暮らしていけるように、子どもたちにバトンタッチできるかなーっていう思いが、ちょっと明るい材料が見えたなっていう感じがしております」
参列者は、79年前の出来事に思いをはせながら15日の終戦の日を迎えます。