日本盲導犬協会が県内で初めて企画 目の不自由な人が1人で列車に乗るまでの流れを体験する講習会
目の不自由な人が、1人で列車に乗るまでの流れを体験する講習会がJR秋田駅で開かれました。参加者が乗車するまでの手順や注意すべきことを一つひとつ確認しました。
この講習会は目の不自由な人からの要望などを踏まえて、日本盲導犬協会が県内で初めて企画したものです。
協会員「コインを入れるところがちょっとくぼんでいるので」
参加者「ここですか」「はい」
協「真上のところがテンキー」
切符は0から9までの数字が書かれたテンキーで、金額の数字を押すなどして買うこともできます。
触れても違いがわからないタッチパネルに代わる機能で、初めて利用する参加者もいました。
改札を通る際にも気を付けるべきことがあります。
協会員「このまま滑らせていくと、にょきっと出てる切符が触りやすい」
参加者「入れて手はなすんじゃなくて、そのまんまこう」
協会員「そのまま滑らせていく」
日本盲導犬協会によりますと目の不自由な人の約3割がホームから転落した経験があると回答したという調査があります。
秋田市に住むこちらの男性はホームと列車の隙間に足が入り込んでしまったことがあるそうです。
年に数回、新幹線を使って県外に住む家族のもとを訪ねることがあるという男性。車体がきちんと止まっていることや、段差があるかどうかなど、一つひとつ確認しながら乗車する手順を確認しました。
参加した男性
「『ちょっと助けてください』とかそういう声かけといいますか、しなければいけないと自分で乗るのは非常に大変だと思うので、(講習会は)非常に助かるなと思います。」
日本盲導犬協会 大谷孝典さん
「乗り方さえしっかり安全に知ることができれば日本全国いろんなところに行くことができる可能性のあるものですので、今回のような講習会の経験を通して知っていただきたい。」
日本盲導犬協会は杖をついて歩く人が立ち止まっていたり、ホームから転落するおそれがあると感じたりした場合は、積極的に声をかけてほしいと呼びかけています。