小林多喜二をしのぶ集い 出身地の大館市で
社会主義思想に基づき、労働者階級の厳しい現実を描くプロレタリア文学を代表する作家、小林多喜二をしのぶ集いが命日の20日、出身地の大館市で行われました。集まった地元住民などが多喜二の功績に思いをはせながら、記念碑に花を手向けました。
プロレタリア文学を代表する作家で、過酷な労働条件に苦しむ労働者たちの姿を描いた「蟹工船」などの作品で知られる、小林多喜二は1903年、現在の大館市に生まれました。生家があった場所にほど近い、JR下川沿駅には、1957年、地元住民たちによって、生誕の地を記念する記念碑が建てられ、功績を語り継いでいます。
逮捕され、警察による拷問で1933年に死亡した多喜二。命日の2月20日には、毎年、しのぶ集いが開かれていて、20日は、地元の住民などおよそ30人が多喜二に思いをはせました。
主催した団体は「世界の厳しい現実は、なかなかなくならないが、不平等な世の中にペンで戦った多喜二の思いを今後も語り継いでいきたい」と話していました。