基準値超えるカドミウム検出 一部は主食用米として市場に流通 小坂町の農事組合法人が生産・出荷したコメから
県は小坂町の農事組合法人が生産・出荷したコメから食品衛生法で定めた基準値を超えるカドミウムが検出されたと発表しました。
出荷された約86トンのうち一部は主食用米として市場に流通していて、調査と自主回収が進められています。
県によりますと、先月13日、米粉用米としてコメを仕入れた大潟村の業者から、「食品衛生法が定めるカドミウムの基準値を超えるコメが検出された」と、東北農政局に情報提供がありました。
これを受けて県は先月19日に、コメを生産・出荷した小坂町の農事組合法人・熊谷農進に対し立ち入り調査を実施し出荷停止を要請しました。
これまで出荷されたのは約86トンで、このうち主食用米の59トンは神奈川・宮城・県内の業者を通じて市場に流通しています。
熊谷農進 熊谷聴理事
「関係機関の方々、多大なご迷惑をおかけしております。謹んでおわび申し上げます」「水不足が原因で(カドミウム対策の)湛水管理がちゃんと行き届かなかったのが原因かなと思っています」
県水田総合利用課 伊藤恒徳課長
「今年から(カドミウムの吸収率が低い)あきたこまちRの作付けができますのでまず作付けできるところはできるだけ転換をしてもらうこと」
「秋田米の信頼が揺るいでしまいますので、そこの部分(対策)については各法人・農協に対して重ねて周知徹底を図っていきたいと思います」
青森市の業者が扱った基準値超えのコメ13トンは自主回収が進められています。
また、ほかの業者が取り扱った一部のコメはブレンド米として流通しているものもあり、販売経路の調査や検査が進められていています。
県産米から基準値を超えるカドミウムが検出され、市場に流通したのは2004年以来です。
県は今後消費者向けの相談窓口を設置することにしています。