×

3月17日から「1分ルール」導入 ラッコに会える国内唯一の鳥羽水族館 人気過熱で観覧方法変更へ 三重・鳥羽市

2025年3月11日 18:57
3月17日から「1分ルール」導入 ラッコに会える国内唯一の鳥羽水族館 人気過熱で観覧方法変更へ 三重・鳥羽市
ラッコの観覧ルール変更へ
愛らしい見た目やしぐさで多くの人を魅了するラッコ。ずっと見ていても飽きないほどですが、ラッコを飼育する鳥羽水族館では、3月17日から観覧方法が変更になり、その姿を1分しか見られなくなるのです。なぜ、このような時間制限を設けたのでしょうか…?

観覧方法変更でラッコを見られるのは“1分”だけに

三重県鳥羽市の鳥羽水族館で飼育されているメスのラッコ「メイ」と「キラ」。SNSなどで2頭の姿を発信すると、そのかわいさに夢中になる人が続出し、今では水槽前に人だかりができるほどの人気者になっています。

ところが、鳥羽水族館は3月17日からラッコの観覧方法を変更すると発表。今後は“1分間”しかその姿を見ることができなくなってしまうのです。

これまで車椅子と子どもの専用エリアが設置されたり、観覧場所の中央にあるスロープが土日祝のみ「歩きながら見るエリア」になることはありましたが、基本的には先着順で自由に観覧することができました。

3月17日からは、観覧するための列に並び、順番が来たら係員の誘導で水槽前の観覧スペースに約10人ずつ入って、1分間ラッコを見学。その間は、観覧スペース内の好きな場所から見学できますが、時間が過ぎると退出しなければいけません。

貝などをお腹に乗せて食べる様子を間近で見られる大人気の「お食事タイム」は、約30分の食事時間にタイミングを図って近づくことが難しくなるため、混雑状況によっては見られないことも。

1分は少し短すぎるような気もしますが、その理由について担当者は「他園館の例を参考にバランスの取れた時間を模索し、1分としました。1分はあくまでも“水槽前で自由に見られる時間”。列が水槽に近づけば、並んでいる間もラッコたちの姿を見ることは可能です」としています。

安全性と公平性を確保するため…混雑対策で1分ルールに

鳥羽水族館がラッコの観覧時間に制限を設けたのは、もちろん理由があります。

1月4日、福岡市の水族館「マリンワールド海の中道」で飼育されていたオスのラッコ「リロ」が死に、国内で飼育されているラッコは鳥羽水族館の「メイ」と「キラ」だけになってしまいました。

もともと人気者だった2頭のラッコ。国内唯一となれば、今以上の混雑が予想されます。そこで鳥羽水族館は、入館者の安全確保や、なるべく多くの人に公平に観覧してもらえるようにと、時間制限を設けることにしたのです。

実際に今年1月以降の入館者数は増加傾向にあり、1月の1日あたりの入場者数は、平日が約1000~2000人、土日祝が約3500~5000人。2月は、平日が約1000~2000人、土日祝が約4000~8000人で、昨年度と比較すると、1月は9%増、2月は11%増となっています。

3月17日から始まる観覧方法変更に向けて担当者は、「ラッコを公平に観覧できるスタイルを目指しています。待ち時間が長くなることもありますが、ご理解いただきたい。お食事タイムは大変混雑するので、そこにこだわらない方は時間をずらして観覧してください」と呼びかけています。

ラッコは毛皮目的で乱獲された歴史があり、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種に指定されている自然界でも希少な動物。1分という時間制限があるとしても、間近で見ることができる貴重な機会を大切にしたいものです。

最終更新日:2025年3月11日 18:57
中京テレビ
  • 番組
  • Locipo
  • ニュース・天気
  • アナウンサー
  • イベント
  • 採用
  • 会社概要
  • 番組表
天気
番組表

番組一覧

コンテンツ