「アシストスーツ」で体の負担を軽減! 3年で出荷台数“5倍超” あらゆる現場で活躍中!
力仕事をするときなどに体の負担を軽減してくれる強い味方となってくれるアシストスーツ。製造業や介護や農業など、あらゆる現場がアシストスーツを求めています。
「長く健康に働くために」 体を補助するアシストスーツを有効活用
8日、名古屋で初めてアシストスーツの体験展示会が行われ、県内外から多くの人が訪れてました。
重い荷物を持ち上げるときに活躍するのが、一見リュックのような見た目の「マッスルスーツ」。背中のチューブが筋肉のような役割をし、空気を入れることで、電気を使わずに、最大27キロの力で体を支えてくれます。
“歩けるイス”を実現したという個性派アシストスーツも。その名も「アルケリス」。膝を曲げると支柱が支えとなり、まるでイスに座っているかのように体重を預けることができるため、足に負担をかけずに休むことができます。「アルケリス」は、手術を行う医者からのニーズで生まれた製品で、長時間立って行うような作業をする場所で使われているといいます。
アシストスーツ協会の代表理事・飯田成晃さんによると、10年ほど前までは大がかりな装置で、中には200万円以上するものもあったといいますが、今では手軽で電気を使用せず、使う場所を選ばないものが主流になっています。
製造業や介護、農業などの現場で使われ、トヨタの自動車工場でも活躍中。こちらのスーツは、出荷台数が3年間で5倍を超えるほど需要が高まっています。代表理事・飯田さんも「(愛知県は)自動車産業が非常に盛んなので、金属加工や精密加工の工場からのニーズが高い」と語ります。
展示会に訪れていた人たちに話を聞いてみると、宮崎市職員の女性からは「(しいたけの農家では)原木しいたけが10キロから30キロくらいの1メートルくらいの丸太を運ぶ作業があって、そちらで活用を考えています」という声が聞かれました。また、福井県から訪れた製造業の男性も、「うちの工場で高齢化が進んでいて、ずっと8時間経ちっぱなしの作業がメインなのですごく効果があると感じました」と話していました。
アシストスーツ協会 代表理事 飯田成晃さん:
「高齢の方もそうですし、女性も社会進出して、長く健康に働くためには、こういった体を補助する道具があった方が、日本全体が健康に長く働いていけるのでは」
現在は、能登半島地震の被災地で復旧にあたる人への無償貸し出しも実施。アシストスーツ協会と加盟企業から合わせて48着を、病院や災害ボランティアに貸し出しているということです。(2月8日時点)