“並ばない万博”は実現できる? チケット販売数は目標の6割程度 事前予約の煩雑さがハードルに…? 大阪・関西万博まで1か月

会場となる「夢洲(ゆめしま)」の工事が進む中、その広さを愛知万博と比べてみると、愛知万博が173ヘクタールだったのに対し、大阪万博は155ヘクタールとコンパクト。一方で参加する国や地域は、愛知万博は125でしたが大阪・関西万博は165と増加しています。
会場がコンパクトだと混雑状況が心配ですが、今回の大阪・関西万博はあるテーマを掲げています。それが“並ばない万博”。チケットの事前予約などを活用し、混雑緩和を目指しています。
その背景には会場へのアクセスが関係しているようです。夢洲には、JR桜島駅から有料(片道350円)のシャトルバスを予約するか、地下鉄中央線で夢洲駅まで行くかの、2つしかありません。
輸送量が限られるため、来場者をコントロールする狙いでチケットの事前予約制を導入しましたが、これが結構大変だといわれています。
【前売り券の購入方法】
①万博ID登録
②チケット購入(日時と入場ゲートを指定)
※来場日は3回まで変更可能
※時間とゲートは何回でも変更可能
③パビリオン予約
※予約不要、現地予約可能なパビリオンもある
会場には西ゲートと東ゲートがあり、シャトルバスと地下鉄では入るゲートが異なるのですが、どちらから入るかをチケット購入時に指定しなければいけないのです。さらに、行きたいパビリオンがある場合は予約が必要なことも。
こうした予約方法の煩雑さも影響して販売数が低迷。事前販売で1400万枚を目標にしていましたが、3月5日時点で約800万枚、目標の6割ほどとなっています。
そこで、開幕後に当日券も販売されることになったものの、事前予約が必要なパビリオンは、現地で空きがない限り入れないという制約も。
4月13日に開幕する大阪・関西万博。“並ばない万博”は実現できるのでしょうか?