発がん性指摘される化学物質「PFAS」 愛知県岩倉市で国の目標値に迫る数値が検出「原因不明。県営水道からも水を取り入れ希釈を目指す」
発がん性など人体への影響が指摘されている化学物質「PFAS」について、水道水の全国調査結果が取りまとめられました。
国の暫定目標値を超えたところはありませんでしたが、愛知県岩倉市で目標値に迫る数値が検出されました。
環境省と国土交通省は、利用者の少ない簡易水道も含めた全国3755の水道事業者に対し、水質検査の実施の有無やその結果などを調査しました。
健康に悪影響が生じないとされる国の暫定目標値は、PFASの中でも代表的なPFOS・PFOAの合計で1リットル当たり50ナノグラムです。
2020年度以降に水質検査をした2227事業者のうち、昨年度までに、愛知県北名古屋市や岐阜県各務原市、三重県桑名市など14事業者が目標値を上回りました。
一方、今年9月末までの検査結果では全てが下回りました。
愛知県岩倉市の岩倉団地水源では、2020年度に48ナノグラムで暫定目標に近い数値だったほか、今年度も49ナノグラムでした。
岩倉市によりますと、原因は分かっていないということです。
市は、県営の水道からも水を取り入れることで水源の水を希釈し、数値を低くすることを目指し、今年度中に対策工事を終える予定です。