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明治時代の家財蔵など、登録有形文化財登録へ 愛知県

2024年3月18日 18:50
明治時代の家財蔵など、登録有形文化財登録へ 愛知県
「旧神谷家住宅主屋」の外観

国の文化審議会は、登録有形文化財(建造物)の登録について、文部科学大臣に答申。今回の答申数は121件、そのうち愛知県では、名古屋市緑区にある「下郷家住宅(千代倉本家)紅葉蔵」と「下郷家住宅(千代倉本家)中蔵」、愛知県安城市の「旧神谷家住宅主屋」の3件が該当しています。

愛知県によると、「下郷家住宅(千代倉本家)」は、東海道鳴海宿中心部にある商家の家財蔵。明治24年に建設された紅葉蔵の外壁は黒漆喰塗で、腰は木造建築の外壁の横板張りとなる“下見板張”。2階は北面に神棚を備え、太い地棟に登り梁形式にて仕上げられています。明治26年建設の中蔵の外壁も、漆喰塗で腰は下見板張。小屋組は登り梁形式で、重厚な外観が紅葉蔵とともに商家の敷地景観を形成しています。

安城市の「旧神谷家住宅主屋」は、国指定史跡「本證寺」境内内堀の南東敷地に南面して建つ農家の主屋。大正9年に建設され、床上は六間取とし、前列西端室を仏間、後列西に角屋敷を延ばし、正背面に縁を通しています。前列に3室を配し、上段の仏間に続くなど、説法に対応した西三河平野部の民家ならではの間取りも特徴。

愛知県によると、登録有形文化財(建造物)の登録件数は、官報告示を経て、愛知県は574件、全国では14,151件となる予定です。