【ママさん注目】子育て世代をサポート 「ふく育タクシー」登場 認定ドライバーが安心をお届けします
妊婦の検診や買い物、子どもの送迎などに利用できる「ふく育タクシー」が、10月下旬から福井県内で運行を始め、子育て世代の外出をサポートしています。通常のタクシーと何が違うのか。その特徴を取材しました。
■「手助けしてくれる人がいない…」 妊婦の不安に寄り添う
来週にも第二子が生まれる予定の福井市の岡由希恵さん(32)です。
岡さん
「東京から移住してきたので、周りに助けてくれる、手伝ってくれる人もいない。入院する時も使おうと思っている」
この日、病院での検診に合わせて、お試しで「ふく育タクシー」を使ってみることにしました。
■「お荷物持ちますよ」 認定ドライバーの安心サービス
妊婦の検診や買い物だけでなく、子どものみの送迎にも対応していて、研修を受けた「認定ドライバー」が妊婦や子どもに配慮したサービスを提供しています。
タクシーが岡さんの家に到着。ドライバーが玄関まで迎えにきてくれます。
ふく育タクシーの認定ドライバー
「お荷物よろしいですか?」
認定ドライバーは荷物を持ってくれたり、雨の中でも両手が空くように傘をさしてくれたりと、細かな気遣いで車まで案内します。車内でも「車内の温度はいかがですか?」と、おなかの大きい岡さんを気遣います。
病院に到着したら、院内までエスコート。無事に送り届けました。
■「安心して乗ってもらいたい」 評判は上々
「気持ち的に楽だった」と語る岡さん。「子育て(中の人)とか妊婦への理解があって、安心できた。ちょっとした時、体調が悪い時とかは進んで使わせてもらいたい」と評価は上々でした。
現在は県内17社の90人が「認定ドライバー」として登録されています。光タクシーの認定ドライバーは「なるべく揺れないように、お客さんに安心して乗ってもらえるよう、注意して運行しています。子育て世代が少しでも安心できるよう、少しでもサポートできたら」と話しました。
■チャイルドシートなど設備も充実
「ふく育タクシー」は、心遣いだけでなく設備も充実しています。タクシー会社によっては、予約時にあらかじめ伝えておくとチャイルドシートやジュニアシートを用意してくれる他、出産のために病院に向かう際には、万一の破水に備えて座席に防水シートを敷いてくれます。
子どもの送迎では、学校から習い事への送り迎えなど、子どものみでの利用にも対応しています。また、指定された学校や保育園に迎えに行く際には、先生にもあらかじめ情報を共有し、教職員が確認してから子どもをタクシーに乗せるようにしていて、到着後はドライバーが付き添って送り届けた上で、保護者に無事に着いたことを連絡する仕組みです。
共働きが多い福井では、子どもの送り迎えは悩みの種となっていて、送迎がネックになって習い事を諦めるという人もいることから、「ふく育タクシー」の普及によって、子どもや子育て世代の外出の自由度が上がることが期待されます。
(FBC福井放送 2023年11月16日放送)