関西電力高浜原発1号機が運転開始から半世紀 安全確保に使用済み核燃料の県外搬出が課題
国内で運転している最も古い原発、関西電力高浜原発1号機が運転開始から半世紀を迎えました。60年を超えた運転の可能性もある中、関西電力には、安全性の確保に加え、使用済み核燃料の県外搬出が課題となっています。
50年前の1974年11月14日、関西電力の高浜原発1号機は運転を始め、この50年間で原発をとりまく状況は目まぐるしく変化しました。
福島第一原発の事故後は高浜原発1号機も運転停止となり、安全対策工事を進めて、去年7月に12年ぶりに再稼働しました。
原発は最長60年までの運転延長が認められていて、高浜原発1号機は10月には、今後10年間の管理方針を盛り込んだ「保安規定」の変更が原子力規制委員会から認可されました。
また原発を最大限活用する政府の方針で去年5月に法律が改正。
運転期間から原子力規制委員会の審査などで停止した期間を除外することで、さらに運転を延長できるようになり、高浜原発1号機は、関西電力が申請して認められれば、60年を超える運転が可能となります。
■町民(70代女性)
「電気を作らないと生活できない 一番お願いしたいのは事故がないように」
■町民は(70代男性)
「やはり経済的に地元が潤うということだが、どう言っても1に安全、 2に安全、これが何を言っても大事」
一方、運転を続けるうえで、安全性の確保に加え、クリアしなければならないのが使用済み核燃料の問題です。
現在、高浜原発の燃料プールは85パーセント以上が埋まり、待ったなしの状況です。
しかし、県が求める使用済み燃料の県外搬出に向けた計画は1年も経たぬうちに頓挫して見直しに。
■関西電力 森 望社長
「計画通り搬出が出来なくなり誠に申し訳ない 心よりお詫び申し上げる」
今後も長期運転を目指す関西電力には、安全最優先はもちろん、たまり続ける使用済み燃料を県外に搬出するための実効性のある道筋をつけることが求められます。