復活した小倉織 切れ端に行列 おしゃれに長持ち「ハギレの魅力」 北九州市
こちらは、北九州市で江戸時代から伝わる織物で、たてじまが特徴の小倉織(こくらおり)です。伝統の生地を無駄にすることなく、おしゃれに楽しんでもらおうというイベントが7日、北九州市で始まりました。
■檜垣すみれアナウンサー
「開店5分前です。お店の前には待っているお客さんで列ができています。」
開店前から列ができていたのは、小倉織の製品を開発・生産し、販売も手がける小倉縞縞(しましま)の本店です。
並んでいたお客さんたちのお目当ては小倉織の製品…ではなく、ハギレです。
小倉織は江戸時代初期から、丈夫ながらしなやかな質感が人気だったといいます。昭和初期に一度、途絶えましたが、およそ40年前に復活し、現在は、独特のたてじまを生かした名刺入れやカバンなども製造されています。
こうした製品を作るときに出る小倉織の生地の切れ端や残った糸が、7日から期間限定で販売されています。
■購入した人
「ちょっと長いのですが、げた箱の上に敷く用に。お礼にいいかなと思って。」
「孫が結婚するので、祝儀袋にしてこの中に入れます。」
こちらは小倉織のハギレを購入した人が作ったという花の形のアクセサリーです。店頭では複数のハギレを組み合わせて作ったクッションカバーも展示されています。
■小倉縞縞・吉田まゆ子さん
「お客様がいろんな組み合わせをしてバッグや洋服を作ったりして、世界に一つだけの作品を作って楽しめるのが魅力。小倉織はもともと丈夫な生地なので、長く使えてサステナブル(持続可能)につながる。」
伝統の生地を無駄にすることなく、おしゃれに楽しんでもらいたいという願いが込められた小倉縞縞のハギレ展は、12月17日まで開かれています。