初代「門司駅」の遺構 画像などを記録・保存したあと取り壊しへ 今年度中に公共施設の建設に着手 北九州市
初代「門司駅」の遺構について、北九州市の武内市長は、画像などを記録・保存した後、取り壊す方針を明らかにしました。
北九州市議会6月定例会は14日、最終日を迎え、総額およそ12億6700万円の補正予算案が賛成多数で可決されました。
可決した補正予算の中には、北九州市門司区で計画されている複合公共施設の建設予定地で見つかった、初代門司駅の遺構について、追加の発掘調査と画像や図面などによる記録保存をするための費用2850万円が含まれています。
■武内市長
Q取り壊されることになるという理解でよろしいでしょうか。
「遺構を取り壊すというものがどういう定義なのかは、いろいろな考え方があると思いますが、私どもとしては発掘調査、そして記録保存を丁寧に行った上で、すみやかに事業を進めていく。」
議決を受け、遺構の現地保存を求める専門家は記者会見を開き、改めて記録での保存に反対の声をあげました。
■九州大学・溝口孝司 教授
「先人の英知の痕跡を切り分けてはならない。すべてをきっちりとまずは調査し、評価しなければならない。十分な専門家によるアドバイスもなく、壊していいものでしょうか。」
北九州市は追加の調査と記録保存を終えた後、今年度中に遺構を取り壊し、複合公共施設の建設工事に着手し、2027年度中の完成に向け事業を進める方針です。