×

私服・制服どちらもOK 高校で“オフィスカジュアルデー”の狙い 「明るい色で」「露出高すぎず」福岡

2024年6月5日 19:33
私服・制服どちらもOK 高校で“オフィスカジュアルデー”の狙い 「明るい色で」「露出高すぎず」福岡
宇美商業高校で「オフィスカジュアルデー」

普段は制服がルールの福岡県宇美町の商業高校で5日、特別に自由な服装での登校が認められました。私服での登校に取り組むのは、商業高校ならではの狙いがありました。

■吉村史織アナウンサー
「午前8時半、登校時間のピークを迎えています。 生徒たちの様子を見てみると、 制服姿で来ている人の中にちらほらと私服姿が見られます。」

鮮やかな色合いのカーディガンに、ふわりと広がるロングスカート。5日朝、宇美商業高校で行われたのは「オフィスカジュアルデー」です。

制服か私服か生徒自身が選び、私服の場合は「オフィスカジュアル」な服装を考えて登校するルールです。

■生徒
「きょうは明るい色で行こうかなと。上下どちらも明るい色にしてきた。」
「あまり露出が高すぎないようにしているのが、オフィスカジュアルを意識したところ。」

なぜ高校で“オフィス”なのか。そこには商業高校ならではの理由がありました。

■宇美商業高校・安永陽一 教頭
「半数の生徒は(卒業後に)就職する。就職した会社に制服がないことも最近は多数ある。仕事をする上でカジュアルな格好がどういうものか、理解・体感させるために取り入れている。」

ユニクロのグループ会社が会社員を対象に行った職場での服装についてのアンケートによると、10年前はスーツと制服で半数を占めていました。しかしことしは、オフィスカジュアルなど自由度の高いスタイルが半数を超えています。

■吉村アナウンサー
「営業部のフロアに来ています。営業職というとスーツを着てかっちりというイメージですが、意外とラフな雰囲気です。」

福岡市に本社を置く西部ガスホールディングスでも、働き方改革の一環で、去年5月から全ての社員の服装をオフィスカジュアルにしました。

また、九州と山口県でスーパーなどを展開するイオン九州は、ことし3月からTPOをわきまえた範囲で服装を自由にし、ネックレスやブレスレットなどアクセサリーもつけられるようにしました。

宇美商業高校でのオフィスカジュアルデーは今回で3回目です。

■宇美商業高校・安永 教頭
「求められる身だしなみを場所や目的、 場面に応じて自らが考え、選択していく力をつけてもらいたいと思い取り組んでいく。」

実施後のアンケートでは「社会に出たときに役に立つと思った」などの前向きな声が聞かれ、生徒の意識も変わりつつあります。

■生徒
「変わったところは、みんなが積極的に『こういう服はオフィスに合う』と話すようになったこと。」
「場合によってこういう服はダメかなとか考えるようになった。」

学校では今後もオフィスカジュアルデーを予定していて、服装について実践的に学ぶ意識を高めてほしいとしています。