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JR九州高速船 浸水隠ぺい問題 前社長ら3人解雇 JR九州社長も報酬カット

2024年11月26日 18:10
JR九州高速船 浸水隠ぺい問題 前社長ら3人解雇 JR九州社長も報酬カット

博多と韓国・釜山を結ぶ高速船・クイーンビートルの浸水隠ぺい問題についてです。JR九州は26日午後、会見を開き、グループ会社である運航会社の前社長ら3人の解雇を発表しました。

■JR九州・古宮洋二社長
「JR九州高速船とJR九州グループが一体となり (再発防止に)取り組むことで お客様や関係する皆様の信頼回復に努めたい」

JR九州は26日の会見で、グループ会社であるJR九州高速船の前社長・田中渉氏と取締役2人を解雇したと発表しました。

また古宮社長は2か月、報酬の30%減額となります。

高速船・クイーンビートルを運航するJR九州高速船は、浸水をことし2月に把握しながら、その後も4か月にわたり、船の運航を続けていました。

また浸水センサーの位置をずらすなど隠ぺい工作を行っていたことも明らかになっています。

報告書では、この行為を非常に悪質と指摘していて、センサーを移動させたにも関わらず、臨時検査を受けることなく運航を継続した行為は船舶安全法違反で、JR九州高速船や幹部は刑事罰の対象になる可能性が高いとしています。

また「親会社であるJR九州の関わりがもの足りない」と指摘されていて、企業の管理体制も問われています。

JR九州は26日の会見で再発防止策として、各グループ会社で安全を担当する役員を選任し、毎月の定例会議で安全意識の向上を図ると説明しました。

ハード対策としては浸水した部分の溶接方法を見直し、強度の向上を図るとしています。

一方、国土交通省・九州運輸局の原田局長は26日の会見で、「改善措置の実効性を確認していく」と述べた上で、再発防止策についても引き続き指導・監督を行っていく考えを示しました。

最終更新日:2024年11月26日 18:43