交通事故めぐり“無罪”も免許取り消し “取り消し無効”の判決確定へ 福岡県が上告断念
交通事故をめぐる刑事裁判で無罪となったにもかかわらず、運転免許が取り消されたままの女性についての裁判で、福岡県側が上告を断念し、取り消しは無効とする判決が確定する見通しとなりました。
この裁判は、6年前に福岡市早良区で起きた軽トラックと原付バイクの衝突事故をめぐり、刑事裁判で無罪が確定した45歳の女性が運転免許の取り消しは無効として、福岡県を相手取り訴えを起こしているものです。
これまでの裁判では、1審・2審ともに女性の訴えを認め、免許の取り消しは無効とする判決が出されていました。
県公安委員会の訴訟の実務を行う福岡県警は5日、判決内容を精査した結果、上告しないと判断したことを明らかにしました。「判決を真摯に受け止め、適切に対応したい」としています。
運転免許の取り消しを無効とした判決は、10月10日の上告期限をもって確定する見通しです。
女性は「ホッとしました」としたうえで、「無罪や不起訴になった時に処分を見直す仕組みをつくってほしい」とコメントしています。