世界のパフォーマーが菊陽に集結! 16年ぶり熊本開催「ポップサーカス」準備の裏側
開幕間近に迫ったポップサーカス。16年ぶりに熊本で見られる準備の裏側を取材しました。
菊陽町の菊陽杉並木公園さんさんに出現した巨大なテント。20日にそのテントの中で行われたのは安全祈願祭。関係者が集まり12月24日から開催されるポップサーカスの成功を祈りました。
遡ること5日。
■KKT畑中香保里キャスター
「今、サーカス団のバスが菊陽町の会場に到着しました。パフォーマーの皆さんの姿も見えますね。 こちらに手を振ってくれています!」
12月15日。前の公演の北九州から熊本入りしたのは、世界10か国以上から集まった約40人のトップパフォーマーとその家族です。
■スロバキア人パフォーマー
「観光とか山とか色々日本っぽいところ(を見たい)」
約30年前から全国を巡回するポップサーカス。コロナ禍で3年の休演を経て16年ぶりに熊本に帰ってきました。
パフォーマーが到着したときは、何もない状態でしたが…
翌日には高さ約20メートルの巨大な柱が立ち、軽々とのぼる作業員の姿も。
開幕まであと8日に迫ったこの日。
■KKT甲斐敬典記者
「悪天候のなか急ピッチで設営作業が進められています」
大人数で広げたのは、大きなテントの幕。これらを6枚つなぎ合わせて引き上げる機械に取りつける体力勝負の作業です。実は設営しているのは建設業者だけではありません。半分以上がサーカス団のスタッフとパフォーマーたち。鍛え抜いた体で日没までテントの立ち上げ作業を行いました。
翌日はステージや客席などテント内の設営です。
■メキシコ人パフォーマー
「みんなを手伝わないといけないと思っています。サーカス一家に生まれたので仕組みや大変さを分かっているからね」
空中ブランコにアフリカンハンドヴォルテージ。一丁ブランコの唯一の日本人パフォーマーも設営を手伝います。
■日本人唯一のパフォーマー・丹原順菜さん
「今のところは順調と思います」
こうした光景はポップサーカスでは当たり前なんです。
公演再開に合わせ今年入国したパフォーマーも多く、共通の言語はありませんが…
■設営・設備責任者・澁谷明浩さん(61)
「(言葉の壁は)ないわけではないがお互いに専門的な部分で意外と通じる。(パフォーマーは)全く筋肉の質が違うんで助かります」
国籍関係なく一致団結して作りあげるポップサーカス。公演中、メンバーはどんな生活を送るのでしょうか。
ベトナム出身の家族を取材させてもらいました。
リボンを体に巻き付け宙を舞うリボンアクロバットを担当している2人。
■ベトナム人パフォーマー・ホンさん
「熊本はとても綺麗な場所です、この場所がとても気に入りました」
この日は熊本で雪が舞い…
■ベトナム人パフォーマー・ホンさん
「ファーストタイム(人生で初めて雪を見た)」
寒さに耐えながら向かったのは近くの直売所。サーカス団は2か月で次の公演場所に移動するため、テントそばのコンテナで自炊生活を送っています。
まず目に入ったのは、菊陽町特産のニンジンです。
新鮮な野菜を中心にかごにいれるホンさんですが…
■ホンさん
「ホースミート(馬刺し)」
初めて見た馬刺しを手に取るホンさん。しかし息子のミーくん(2)は…
「カー!カー!カー!カー!(ベトナム語で魚)」
隣の棚の「トビウオの干物」が気に入ったようです。
ちなみにニンジンは野菜と豚肉を煮て塩を足したベトナムの家庭料理に!とってもおいしそうですね~!
「買い物をしながらその地域のことを知る」。全国を巡回するサーカス団ならではの楽しみです。
■原悦浩支配人
「見慣れない景色。私たちとしてはすごく新鮮で嬉しい」
交流や賑わいを生み出すポップサーカス。地元の期待も高まっています。
■チケットを買った人
「菊陽町の活性化につながればすごくいい。いっぱい人がきてくれることによってより菊陽町の良さが分かっていただけるんじゃないか」
サーカスの世界へいざなう会場も完成し、12月24日、いよいよ開幕です。
公演時間やチケットなど詳しくは「ポップサーカス熊本公演」で検索してください。